トップファイターはなぜ棒立ちになる?

運動理論選手分析
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SSCは脱力するとその効果が高まります。
実際にどれくらい脱力しているかは見てわかる部分がとても少ないですが、ゴロフキンは骨格の構造からしてもかなり脱力しやすいと考えられます。

脱力して筋を緩めると全身の筋(水分を多く含む)自体が重力に引っ張られて落下しますし、また以前の記事で解説したボルトが脇腹の収縮に肩を落下させていた技術のように腕や肩の位置エネルギーを利用し、大きな力を地面を加えられます。

加えて脱力した状態の方が「SSC」による強い筋と腱の収縮を起こすことができます。
ゴロフキンは脱力により、位置エネルギーの利用とSSCの強化により強い力を発揮しているはずです。

左足のブレーキも股関節伸展

ジャブを打ちだした瞬間の左足を見てください。
脚を伸ばしています。

これにより左足が接地した瞬間の慣性力(身体の勢い)により股関節のハムストリングスが伸張され、ハムストリングスの伸張反射が起こり股関節が強い力で伸展されることになります。
股関節の伸展、つまり上半身を後ろに引くようにしてブレーキをかけられるということです。

股関節の伸展による強いブレーキ効果により腕が加速し、高速で拳を前方へ打ちだすことができます。

またこれは別の記事で解説しますが、骨格の構造で身体を支える「骨格制止(造語)」を行っています。
ゴロフキンは骨格制止とブレーキ時の臀部のSSCにより強いブレーキ効果を起こしています。

もう一つの股関節伸展の利点

ハムストリングスによる股関節の屈曲と伸展を主としたパンチの利点は推進力のみならず、膝関節の屈曲と伸展を主とした動きと比べて頭の高さが変化したり力を溜める動作が分かりにくいという面もあるので攻撃に移ろうとしていることを相手に読まれにくくなります。

上の画像を見てもらえればお分かりになると思いますが、力を溜めているのがかなり分かりづらいはずです。

ゴロフキンのジャブが強く命中率が高いのはハムストリングス主導による動作が一つの要因として挙げられるはずです。

踏み込みは体を滑らせます

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まとめ

何度も述べてきましたが、ネグロイドがスポーツに強い理由の一つとして体の前面ではなく、体を推進する作用を持つハムストリングスや大臀筋などの背面の筋や身体の大きなエンジンである体幹の腸腰筋といった筋を運動に動員する傾向が強いからだと考えられています。
加えて骨格構造により立つことの脱力。

骨盤前傾だけ真似すると背中の筋を収縮させて背骨を反るような姿勢になり、身体背部の筋が緊張してしまいます。

背中の筋で立ってしまうのは本末転倒で逆効果になってしまいます。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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