下の動画で説明しています。
掌底(親指の付け根の膨らんでる部分)を当てるイメージで腕を投げると理想的なフックの軌道になります。
「ゲンコツパンチ」を再現するためのイメージを獲得する練習です。
掌底打ち
ゲンコツに関しては詳しくは上のリンクを見てください。
ゲンコツパンチは人差し指と中指の第三関節を当てることです。
GGGやカネロが分かりやすいですね。
ゲンコツで当てると橈骨のソケットで衝撃を受け止められます。
橈骨は立ち上がる時に体重を支えるための構造で、力を上腕骨から肩甲骨へ伝達します。
尺骨は手首を回転させる構造です。
ゲンコツの部分以外で殴ると尺骨という脆い構造で衝撃を受け止めるることになるので怪我と撃力の低下に繋がります。
ゲンコツを当てられる軌道でないと、肩甲骨に腕の推進力の反作用を上手く当てられないので、その加速が甘くなります。
ゲンコツが直撃しています。
ここもゲンコツ。
正確にゲンコツで打ち抜いています。
ここも。
カネロはGGGⅠ以降、ゲンコツを狙うのが顕著になったと感じます。
GGG戦で感じた脅威が彼の学習を促したのかも。
ゲンコツフックを当てるためには「直線軌道」と「手打ち」が肝となり、それらが一体となると必然的に肩甲骨平面上を拳が走るので、強力な二軸推進が実現できます。
その軌道は構造上、前鋸筋や小胸筋といった腕を前方へ推進する筋肉の動員を高めつつ、上腕二頭筋などのブレーキとなる筋肉の干渉も防げます。
また拳がターゲットまでの最短路を走るので慣性モーメントが小さくなり、力学的に腕を軽くできます。
ラケットのグリップは親指と人差し指、中指で握になりますが、そんな感じで拳を振ります。
親指と人差し指、中指 でボールを握る。
バッティングも同じようにバットを親指と人差し指、中指 で握る。
ゴルフクラブも同様。
親指と人差し指、中指で握るから橈骨でクラブを押すことができて肩甲骨から反力がもらえる。結果的に肩甲骨平面上で腕を加速していく。
【慣性モーメントの補足】
遠い位置にバッグがある方が腕は重くなりますよね。
同じ質量のバッグでもです。
どんな軌道を通すかで腕の慣性モーメントは変化します。
難しいのが、脇を閉めると確かに腕は軽くできるのだけど前鋸筋が効かなくなること。
しかし、長岡や玉城を指導する過程で試行錯誤してたどり着きました。
僕の打法理論を詰め込んだ掌底打ちならその問題が解決できるはずです。
ロングフックにも繋がっていくので有用な練習だと思いますので、フックが上手く打てない方は一度試してみてください。
長濱拳法はフックを重要視します。
フックの動作がパンチのベースだと考えているから。
一門の打ち方が似ているのは同じメカニズムだからです。
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