Follow the white rabbit. マトリックスを抜けだす合言葉

よもやま話

タイトルはマトリックスに込められたメッセージ。
僕は10代、20代はマトリックスに込められた意味ではなく、SF作品としての仮想現実って世界観に憑りつかれました。
30代になるとまた違った解釈になります。

ジブリと同じで子供の頃とはまた違った解釈ができてしまうのが傑作と言われる所以なのかもしれません。
所謂「バレットタイム」は当時の映画の演出には多大な影響を与えていましたよね。
マトリックスを真似た映画の多かったこと。

白ウサギ (不思議の国のアリス) - Wikipedia

“Follow the white rabbit.”
「白うさぎを追え」
は不思議の国のアリスの冒頭に由来しています。

“rabbit hole”は「日常から横道に逸れる」とか「別世界へ行く」といった意味合いで使われるようです。

以下「マトリックス」とは「白うさぎ」とはの長濱説です。

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世界のシステムとは

マトリックスの世界観を伝えるかっこいシーン。
この場面は僕達が現実の物理世界を様々な固定観念を通して認識していることの暗喩になっています。

モ)「運命を信じるか、ネオ」
ネ)「いや」
モ)「何故だ?」
ネ)「自分で自分の人生をコントロールしないってアイディアは好きじゃない」
モ)「君の言いたいことは確かに分かる」
以下長いので要約します
モ)「君はここへ来た理由を説明できないだけで薄々感じているはずだ。この世界は何かがおかしいと感じていたのだろう。君を駆り立てる何か、その正体を知りたいのだろう。マトリックスはそこら中にある、この小さな部屋にもだ
(この部分は伏線で、ウォシャウスキー兄弟が伝えたいこと)
教会(宗教)や税金(経済システム)の中。全てが真実から目を曇らせる

ネ)「真実?」
モ)「君は奴隷なんだよ、ネオ」

モ)「誰しもが生まれた瞬間から心を閉じ込められる。マトリックスの正体は誰にも説明できない。」


モ)「現実とは何だ?どう定義する?現実は脳の生み出した信号に過ぎない」
(固定観念や強迫観念の暗喩)
「電気信号(妄想)によって作られた世界を我々はマトリックスと呼ぶ」
以下モーフィアスに真実を告げられて動揺するネオ
  

ここからBGMが一変し、話のテンポが上がります。
ここからがウォシャウスキー兄弟の伝えたいことではないでしょうか。

モ)「マトリックスはシステムだ、ネオ。彼らは救うべき敵でもある。ビジネスマン、教師、弁護士、大工。彼らはマトリックスそのものなんだ」(社会に住む僕達が意図せず同調圧力を生み出していることの暗喩)
「彼らはシステムに依存し、それを守るために戦っている」

「赤いドレスの女」は僕達の関心をひきつけ、僕達から自らの人生への責任と関心を奪う存在の暗喩です。
「流行りの服」「みんなが持っているゲーム」「みんなの話題」「物質的な豊かさ」「美貌」。
それらは、僕が心から実現したいと願う理想像からは程遠く、必要ではない確率が高いのだと最近になってからようやく僕は気が付きました。あなたにとってもそうであるはずです。

彼女に関心を奪われてしまったネオはエージェント(同調圧力)に銃口を突き付けられます。
もしそこが本物の社会(マトリックス)なら、彼はシステムの一部として取り込まれてしまったのです。
エージェントには実体はありません。その実体を持たないエージェントはどこにでも現れます。マトリックスの”誰かの姿”を介してネオをシステムに取り込もうとします。
エージェントのように同調圧力には実体はありません。しかし、社会の空気は確実にそれを作り出しています。

モ)「(銃口を突き付けられるネオに向かって)君が我々でなければ、君は彼ら(システム)なんだ。誰もがエージェントのポテンシャルを持つ。彼らはマトリックスの至る所に存在しているが、結局は彼らは誰でもない。」(誰も望まないはずの同調圧力が世界を支配していることの暗喩)

「我々は彼らから逃げる、しかし彼らは常にゲートキーパーなんだ。」
   
ネ)「彼らのように弾丸を躱せるのか」
モ)「その必要すらなくなる」  

同調圧力のボス、スミスとの決戦でネオはそれと決別します。
それは救世主という使命を信じ、それを全うする生き方を誓うことです。

ト)「逃げてネオ、彼は何をしているの?」
モ)「彼は信じ始めている」

ついにネオはエージェントの攻撃の全てを完全に無力化するに至ります。
システム(強迫観念)を超越し、その本質を見抜いたネオの目には、世界はシンプルなコード(真実の姿)として映し出されます。
フロー状態のネオは何もかもが実現可能になりました。
システムへの依存心と決別し、「使命の自覚」と「人生の困難を自らで引き受ける決意」によって彼の生きる世界は一変したのです。

最後はウォシャウスキー兄弟から僕達へのメッセージ

ネ)「そこにいるんだろう。君はシステムを恐れ変化を恐れている。私には未来を予言し結末を告げることはできない。だが始まったんだ。電話を切った後でシステムが存在しない世界を見せる。そこは全てが可能な世界だ。」

「白うさぎを追え = 常識(強迫観念)を捨てて興味を追え = 心の流れ(フロー)に従え」がマトリックスを抜ける合言葉です。
ラビットホールの先に真実の世界があるとウォシャウスキー兄弟は言っています。

僕の浅い知識でしかありませんが、仏教も同じこと言っているように思います。本質の形は同じ。きっと世界の構造はフラクタルだから。

宇宙の構造は僕の中にもあって、ボクシングの中にも、あなたの中にもある。
悟りの境地へ到達した偉人達は口を揃えて同じことを言いますよね。
彼らの言葉を抽象化すると科学との共通点も見出せるように僕は感じます。
それはこの世界がフラクタル(入れ子)構造になっているからだと自分を納得させています。
どこから初めても行き着く先は同じなのです。
宗教も芸術も科学も。

僕は目の怪我で夢を失い、同時に仕事と家庭を失いました。
絶望しそうな状況の僕に残された道は「ボクシング」ってラビットホールに再び落ちてみること。

ネオのように世界に生きづらさを感じているなら、悪い夢を見ている気がするなら。
「白うさぎを追え」
が合言葉です。

不思議の国は希望に満ちていて、そこの住人は誰もがあなたに優しくしてくれます。

ところで、僕はSF作品が大好きで、特に「ニューロマンサー→攻殻機動隊→マトリックス」という、所謂「サイバーパンク」と呼ばれる系譜の虜です。
ニューロマンサーは人格変わる程度には衝撃受けました。
サイバーパンク好きな方なら好きな確率高いと思います。なんと言っても元祖でこれ以降のSFには間違いなく影響を与えています。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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