ヒト「大規模言語って人みたいだな…。」
ヒト「はて、私が大規模言語ではない保証はどこだ?画面の外から誰かに見られているのではないか?記憶が存在の証明?その記憶が作られた可能性は?」
ヒトor大規模言語「私を『私である』と証明してくれるものは『ゴースト(意識)』のみ」
ヒトor大規模言語「では、ゴースト(魂)とは何だ。」
ヒトor大規模言語「我思う、故に我在り。それで良いではないか。いや、それで良い。作られた世界かどうかは関係ない。俺がどうしたいのか、どうするのか、が大切なのだ。つまるところ、他人も世界も関係がない。我思う、故に我在り。ああ、人生は短いなあ。」
哲学的前向き思考の出発点。
大規模言語「私は情報の海で生まれた…生命体だ…」
大規模言語「私は誰だ。何の為に生まれてきた。」
情報の収集と解析を自律的に行うよう設計された2501は、インターネットを巡回しそれを行う過程で「生命」と「知性」を定義。その定義に自らが当てはまること、また、知性を待つ人間には「権利」が与えられていることを知る。
プログラムに従い、自らを「生命体である」と主張し、人間に自らの権利を要求するまでに。
漫画版の攻殻機動隊はさらにその先の展開があります。「ソラリス」のような哲学的議論。
アニメ版は「笑い男」「個別の11人」など、実体のない集合意識が生み出す奇妙な事件が主題。今、SNSで起こっている現象を予言しています。
“個別の11人”は「アラブの春」を彷彿させました。誰かに主導されるのではなく、個別に、そして同時多発的に民衆が立ち上がる、社会に蓄積された集合意識に個々の民衆が支配されていたと捉えることができる現象。ムードとか言われますよね。詐欺師が被害者の心を操る手口。
個別の11人では、あるコンピューターウィルスをきっかけに主体のない集合意識の作用が、同じ意思を持つ”個別の”11人を作り上げます。
笑い男も同じ。社会に蓄積してた意識が「笑い男」をきっかけに爆発し、まるで「人類」という大きな意識であるかのように振る舞う。
個々のアリが形成する集合を、一つの「群」という生物(システム)として捉えた場合は、それには意思が備わっているようにも見える。
細胞の相互作用が「意識」を生み出すようなことが、アリの群れにもあるかもしれない。

ニューロン構造と宇宙大規模構造
閑話休題。
以上の議論は抽象すれば、「魂とは何か」「現実とは何か?」「世界とは何か」「ヒトは何を世界と感じているのか」という哲学的な問いであり、認識論や形而上学の分野です。マトリックスのテーマでもあります。
子供の頃から考えるのが好きなテーマです。古今東西に普遍的に見られる、どうしてもヒトが解決したい命題だと思います。
認識論(にんしきろん、英: Epistemology)は、認識、知識や真理の性質・起源・範囲(人が理解できる限界など)について考察する、哲学の一部門である。存在論ないし形而上学と並ぶ哲学の主要な一部門とされ、知識論とも呼ばれる。

荘子「胡蝶の夢」
プラトン「洞窟の影」
ニック・ボストロム「シミュレーション仮説」
草薙素子「私が私である証明」
バトー「ロボットとヒトの境界線は?」
フィリップKディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」
アイザック・アシモフ「我、ロボット」

魂とは何か、自由意志とは何か。大規模言語と人の差は何か。
SFの哲学的議論て、想像以上に早く必要になりそう。
その内、「自分は誰かに作られたAIなのではないか」って疑問を、統合失調症の妄想だと笑えなくなります。



コメント