筋肉の性質とパンチ
筋肉の性質

グラフより、外力により一気に引き伸ばされた場合に大きな力を発揮するのが伸張性収縮、時間をかけて大きな力を発揮するのが短縮性収縮です。
簡単に例えると、接地や腕のスイングのように、強制的に引き伸ばされながら”受動的”に力を発揮するのが伸張性収縮で、ベンチプレスで踏ん張る時のように、能動的に力を出すのが短縮性収縮です。
伸張性収縮は自ら収縮して関節を曲げる力と言うよりは、関節を伸ばそうとする外力に耐える力です。

伸張性収縮(エキセントリック収縮)は、筋肉が伸びながら力を発揮する動作で、短縮性(コンセントリック)や等尺性よりも大きな筋力(約1.8〜2倍)を発揮できるため、効率的な筋肥大と筋力アップに有効です。
AI
以上から上のラリアットパンチを分解し、解釈を与えます。
ラリアットパンチとパンチ力
下の「パワー」の物理的な定義から打法を分類した記事を読んだ後だと理解しやすいと思います。

1.踏み込みと体幹の強い捻転
2.先行する体幹(※)が大胸筋を伸張
⇒大胸筋の伸張性収縮開始
⇒体幹の運動エネルギーを大胸筋と肩の弾性エネルギーへ変換
3.2のエネルギー受け取った腕が慣性モーメント(※)による伸張性収縮で急加速
4.スイング最終局面で短縮性収縮への切り替え(ダメ押し加速)
5.衝突=全エネルギー放出
※慣性による擬似的な抵抗
腕を伸ばす(ラリアット)と慣性モーメントが大きくなるので、構造的に体幹からエネルギーを取り出しやすくなります。
慣性モーメントのグラフが示すように回転軸からの距離が遠い場合は、すなわちラリアットの形に腕を固定した場合は、物理的に腕が重くなるからです。

慣性モーメント
重い冷蔵庫と空気を押す場合を想像してください。前者の方が明らかに力が出せるはずです。
仮に後者で前者と同じ力が出せるなら、日常生活に支障が出ます。赤ちゃんを抱っこで大怪我させたり、歯ブラシで喉を傷つけて最悪死にます。
ヒトは目的に応じて適切な力出るように、また不要な力が出せないように設計されています。
ラリアットパンチは、物理的に腕を重くすることで、伸張性収縮の性質と上記の力の抑制メカニズムを強制的に突破し、巨大なエネルギーの調達を助けます。

コメント