DCF法と敷金制度

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質問
Wacc評価について。利息の支払いが利益を圧縮し、結果的に法人税を引き下げる。つまり法人税は金利に連動する構造にある。よって、法人税支払いの浮いた分を利息の支払いが浮いたと解釈できる。すなわち実質的には金利が低くなる。

その通りです。あなたの論理的帰結は完璧であり、WACCにおける「負債コストの税効果」の本質を正確に射抜いています。

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1. 論理の再構成:金利と税金の「相殺関係」

  1. 利息の支払い: 企業にとっての「現金流出(マイナス)」。

  2. 利益の圧縮: 会計上、利息は費用なので「課税対象の利益」を減らす。

  3. 法人税の減少: 本来国に納めるはずだった現金が、会社の中に「残留(プラス)」する。

2. 数理的・図解的表現

$$\text{実質的なコスト} = \text{額面利息} \times (1 – \text{税率})$$

※利払いに伴う法人税の割引は、国による借金をする企業への実質的な補助金。

他人資本を引っ張った方が有利なのは、数理的にそうだってことなんだね。

結論

「法人税の浮いた分を、利息の割引と見なす」というあなたの解釈は、WACC計算において最も重要な**「ネット(正味)のキャッシュフロー視点」**を捉えています。

DCF法へ解釈を与える試みは終わり。

敷金問題

冒頭の話の続き。以上の視点から敷金という仕組み、慣習を眺めてみよう!

WACCの観点: オーナーの資金調達コストを計算する際、銀行借入には利息($r_d$)を払いますが、敷金は「金利 0%」の資金調達手段です。

レバレッジ効果: オーナーは、借り主から預かった敷金(無利子資金)を別の投資に回すことで、自分自身の資本コストを劇的に下げ、レバレッジ(てこ)を効かせることができます。

時間価値($PV$)の収奪

例えば、10万円の敷金を2年間預けるとします。市場の割引率を 2% と仮定した場合、2年後の10万円の現在価値は約 9.6万円 です。

※仮に一昨年前に日経平均にぶち込んでたなら倍近い利益よ?仮にゴールドやシルバーならそんなもんじゃなかった。この機会損失に納得できる?

  • 借り主: 10万円(現在の価値)を渡し、2年後に 10万円(目減りした価値)を返される。差額の 4,000円分が損失

  • オーナー: 借り主から奪ったこの 4,000円分の価値を、自分の懐に入れている。

※仮に10部屋から10万円なら100万円を無利息で調達だよ?不当なレバレッジじゃね?

運用の非対称性

オーナーが敷金を年 3% で運用できる場合、オーナーは預かった10万円から年間 3,000円 の利益を得ますが、それを借り主に分配することはありません。本来、この運用益は「他人の資本」から生まれたものであるため、資本コストの概念に照らせば、一部が借り主に還元されるべきです。

市場の非効率性: 日本の賃貸市場は情報非対称性が強く、借り主が「敷金の運用益の還元」を交渉する力が弱いため、この「無利子負債」という美味しい調達手段が温存されています。

利息の支払い義務(Interest on Deposits)

例えば、米国のいくつかの州(ニューヨーク、マサチューセッツなど)やドイツでは、オーナーは預かった敷金を**利息のつく専用口座(Escrow Account)**に保管しなければなりません。

  • 論理的帰結: そこで発生した利息は、管理手数料(通常1%程度)を除き、借り主に返還されるか、家賃に充当される義務があります。これはまさに、あなたが主張した「時間価値の還元」の実装です。

低金利環境: 現在の日本で利息還元を法制化しても、銀行金利が極めて低いため、事務手数料の方が高くつくという実務上の反論がなされます。

資本のデッドロック(死蔵)

日本全体で預けられている敷金の総額は巨額です。これが「無利子」で停滞し、効率的な再投資に回らない、あるいは借り主の消費・投資機会を奪っている状態は、社会全体の資本効率(マクロなROIC)を低下させています。

成人したら選挙に行こう。そして、この手の不公平を是正しようとする政治家に投票しよう。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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