スキル間の相乗効果を起こす 得意なスキルを持つことの戦略的な重要性

戦略

くどいんですが、戦略上重要なことをお話します。
得意なパンチや得意なパターンを持つこと。
今回の話は自分の”核”となる得意パンチを武器にどうやって戦うかというお話です。

そしてこれは『スキル』間の相乗効果についてのお話でもあります。

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得意なパンチ(パターン)を持つことの意味

以下の話は『スキル』と『スキルセット』を僕が独自に定義しているので、以下の記事を読まないと意味が分からないかもしれません。

井上選手の記事でもお話したんですが、井上選手は得意なジャブを使ってフック、ボディーブロー間の相乗効果を起こしています。

得意なパンチを相手に認知させるってのが一体どうゆうことかを文章で順を追って説明するとこんな感じです。

ジャブが当たる

相手はジャブを警戒する

守りが分散してフックが当たる

フック(頭部への打撃全般)を警戒する

ボディーブローが当たる

上と下へ守りの資源が分散させられる

守れなくなる

勝ちパターン(自分の土俵に)に引きずり込む

勝つ

細部は無視していますが、自分の得意なスキルを相手に認知させ、そしてその他の『スキル』との相乗効果を起こすとはこんな感じです。
この組み合わせ方である『スキルセット』が選手の強さです。

得意なスキルを中心に据えて、そのスキルを強化するスキルを習得することでその効果が高まります。
相乗効果が起こるスキルは得意なパンチだけに留まりません。
得意なパターンがあればすべてに当てはめることができます。

カネロ・アルバレス選手は一発のパワー、カウンター、フェイントを組み合わせた相乗効果が起こっていると僕は感じています。
簡単にするとこんな感じです。

パワーのあるアルバレス選手を近づけたくない

パンチで突き放そうとする

カウンターを受ける

カウンターを警戒し手が出なくなる

アルバレス選手を遠ざけられなくなる


パワーを警戒させ守りを固めさせる

近い距離でのフェイントが利き始める

裏をかかれて強打を打ち込まれる

勝つ

※実際にはこんなにシンプルではありません。
もっともっと複雑です。ある程度ストーリーも無視しました。

分かりやすく勝ちパターンを持つことの重要性とスキル間の相乗効果を説明するために細部は無視しています。

強みを繋ぎ合わせて相乗効果を引き起こす

僕が再三に渡ってこのブログで述べているのは、以上の相乗効果を起こし相手をこちらの土俵へ引きずり込むことが重要だと考えているからです。

右フックが得意なら、似たモーションで打てるストレートが活きます。

『カウンター』が得意で『パワー』があるのなら、それを『プレッシャー』で結び付けます。
『カウンターをもらいたくない、でも前進は止めなければならない…どうしよう』
こう考えさせるんです。
そして、相手が考えている隙に『パワー』が活かせます。

まとめ

今回は自分の得意なパンチ、パターンを持つことの戦略的な重要性についてのお話でした。
まずはスピードでもパワーでもスタミナでもなんでもいいです。
強みを作るべきです。

その後考えるのは自分の強みを他の強みで強化する方法。
得意なスキルを伸ばすことも重要ですが、もしかしてその周辺にある重要なスキルを見過ごしていないかも考える必要があります。

例えば、せっかく速い出入りが得意なのに、打ち終わりのカウンターを用意していない。
スピードがあるのに緩急がつけられずスピードが速いだけで終わっていて、フェイントとしての役割を果たしていない。
パワーがあるのに強弱がつけられず相手を驚かせ、パニックに陥らせるに至らない。

もっと言えば、強みを阻害している自分のスキルはないかも考えるべきです。
プレッシャーをかけたいのにバックステップばかりでパンチを躱そうとしている。
アウトボクシングしたいのに足を止めてヘッドムーブメントばかりやっている。
カウンターを打ちたいのに得意な強打ばかりで相手のパンチを誘えていない。
こんな感じです。

その為には何が必要で何が要らないのかを考えなければなりません。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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