体は言葉では動きません。言葉の通じない小学生とのコミュニケーションか、あるいは始めて自動車か自転車のハンドルを握ったのを思い出してださい。
小さな子供には言葉では伝えられません。
言葉で説明しながらの運転か、ないしは助手席にごちゃごちゃうるさい奴を乗せながらの運転は危険です。
これは、ひいてはボクシング、勉強、人生までを包含する真理だと感じています。「こうあるべき」「〇〇とはこうだ」という言葉がボクシングを、ないしは心の働きを止めさせて、ヒトやボクサーの健全さを壊してしまいす。そのようには設計されていないから。
※多分、言葉(≒二進数)には行き止まりがある
このブログで僕は、ディフェンスやパンチにおける関節の動きやパンチの軌道、ないしはボクシングというゲームの全体像を形式化しています。それはあくまでも、僕がボクシングを理解し、操作可能にする為です。
あるいは、ブログを読んだ他人を説得し僕に利益を運んできて貰う為にです。それを他人に押し付ける為ではありません。
パラエストラ天満では、意図した技術が発生するであろうと逆算して導いた練習を単にやらせるか、具体性を捨像したイメージだけを伝えています。
例えば「リズム」や「イメージ」。具体的には「タタタ」「ダン！ダン！」など主観的な意識の中に発生するだろう音か、あるいは見たことがあるだろう「鞭」「ハエたたき」「猿」などに落とし込んで技術を伝えています。
参加者がイメージやリズムを再現するか、単に練習に参加するだけで必然的にコツが掴めるように”導きます”。
僕の理想は、参加者が「教えてもらった」ではなく、「自分で見つけた」と認識することです。指導はそうあるべきだと考えています。
「自分で見つけた」と思うからこそ、執念が生まれ、更に技を発展させようとする動機が生まれます(ヒトは埋没費用を取り戻そうとする)。
結論。指導者の仕事は、意図したことが起こる為の練習の構造を逆算し、その入り口へ人を導くこと。
「指導」は文字通り、「導く」こと。導線を作り、必然を起こすこと。あるいは内側にあるものを外側へ引き出す”education”。
教える≠指示する
弟子にガラクタを認識させ、自らの潜在能力を自覚させること。そして、それを探求する動機を引き出すこと。それが指導者だと僕は定義しています。
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