【ロマ】ボクシングの二大勢力【タンク】

戦略選手分析

トイレで暇な時間とかにツラツラと思いついたことをインスタに書いています。
文字数制限がないのでダラダラと日記のように書いてますので通勤通学の隙間時間に読めると思います。思考を垂れ流しているだけなのですが、その中に使えるものがあるかもしれません。

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戦略は二極化していく

戦略は相対的(AあってこそのB)なものであることと人間の運動原理を組み合わせて考えを深めていくと、ボクサーが取り得る戦略(スタイル)は恐らく二点へ収束するだろうと考えています。

現状その二極にいるようなのがカネロ、デービスとロマ、ウシクじゃないかと思っています。

運動の原理

簡単に運動の原理についてお話します。

運動を行う(運動量を持たせる)ためにはエネルギーが必要になります。
人間の場合、そのエネルギーの調達先は筋肉と重力です。

高く飛ぼうとしたら深く股関節を曲げる必要があります。
これは重力による位置エネルギーをハムケツの弾性エネルギーへ変換する作業で、浅い屈曲よりも深い屈曲の方が時間はかかりますが、大きなエネルギーを調達できます。

これがいわゆるタメの動作です。
長い時間をかけて股関節を深く屈曲させれば(タメが長ければ)利用できる位置エネルギーの分だけ、強く速く動くことができます(股関節屈曲によるハムケツの活性化も起こる)。一方でこれは、タメを短くするのなら連続して動けると換言することもできます。

これは物理的な性質なので、この世界に生きている以上は(今のところは)魔法使いでもない限りはこの制約に逆らうことは許されません。

この視点からボクサーが取り得る戦略を考えてみます。

タンク

まず考えうる戦略としてタメを長くして一瞬の推進力を高める戦略が考えられます。
これはタンクやタイソンが想像しやすいと思います。

グッとタメてガツンと殴る。
大きなタメで一瞬で勝負を決するもので、猛獣の狩りの発想に近く、より野性的だと言えます。

このスタイルのディフェンス的な利点は決定力の高さに起因した抑止力です。「迂闊に手を出すとやられる」という心理的なプレッシャーがディフェンスとして機能します。
欠点はどっしりと力をタメる必要があるため連続的な動作に弱く、また爆発的な動作による消耗が大きいことが挙げられます。
持久力と移動性、連続性を毀損します。

ハイテク

対極に位置するのはロマ、ウシクです。タメを短く移動性と連続性に特化したスタイル。
移動性、連続性、省エネを生かした機械的な流れ作業で敵を解体していきます。ベルトコンベヤーに乗せて解体してくような、理性的、現代的なスタイルだと感じます。

欠点として決定力不足による抑止力の低下が挙げられますが、連続性、移動性の高さがこれをカバーしています。
もし機械がやるのであれば、この戦略が最強だと思います。
ウシクがジョシュアを解体してしまったように、タメの長い既述の野性的なスタイルの間を埋めるような戦いができます。

しかし、実践するのは心のある人間。
言うは易く行うは難し。
一撃必殺のプレッシャーの中、ノーミスでベルトコンベヤーを回せるか。
この戦略に熟練しているロマがサリドのタフさにラフさ、ロペスの動物的決定力に動揺し、ベルトコンベヤーを止めてしまった事実があります。

機械がやるのなら、僕はロマの移動性、連続性に特化したスタイルが最強ではないかと思います。
しかし人間がやるのなら、動物的な一瞬の決定力に特化したスタイルが強いのでは…と考えています。
人間の心の機微を察知し支配するのがボクシングだからです。
人間であるという前提からは誰も逃げられません。

戦略(物事)は触れ動きながら次第に極へ近づいていきます。
数百年間の高い競技人口をボクシングが維持したとすれば、PFPランカーの顔ぶれは移動性、連続性に全振りしたロマ、または決定力に全振りしたデービスの二人に二極化していると思います。

世界の覇権国であるアメリカの個人主義的の価値観へ振り切った結果、金持ちと貧乏人の格差社会が広り、その反動で今度は中露の全体主義、集団主義的な価値観へ触れ動いていく、で結局は二つの勢力の価値観のせめぎ合いになるみたいな。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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