
井上尚弥の左フックと股関節ロック
これから何度かに分けて、井上尚弥の技術を発生させている前提を明らかにすることを試みます。 まずは股関節ロックから。下のパラエストラ天満長濱クラスの動画を見てください。力の循環について説明しています。 視覚的に理解しやすいように大袈裟に表現し...
上の記事の続き。
股関節ロックとフットワーク

強く速いフットワークのやり方
パラエストラ天満長濱クラス
冒頭の引用記事で細かいことは説明していますので、詳しくはそちらを。
上の記事の内容を所与として考えるなら、踏み込みの形は下の井上尚弥のようになります。
1.股関節ロックで推進力強化
2.脛骨で床を強く踏む
3.膝関節の可動を抑制
4.接地のSSCに伴うブレーキ効果
総括するなら「出力が高くエネルギーの循環が効率的である」です。

股関節の内旋内転ロック
内旋内転を保つ接地が床反力をハムケツのエネルギーへ変換。構造的なブレーキにより効動量が腕へ一気に移動し急加速。
接地と同時に起こるハムケツの反射的な収縮で左の切り返し。
股関節ロックはエネルギーを高速で循環させ、次々に技を繰り出させるのを助けます。

ブレーキ効果
スタンスを保つ云々
「タンスを保つ」を聞いたことがあるのは僕だけですかね。足にロープを巻き付けた練習を何度も見たことがあります。
チューブでハムケツをトレーニングしているのなら理解はします。が、「反復してスタンスが崩れないように」というのは賛成できません。
この手の馬鹿げた発想を”学校が”正しいものと教えているし、そもそも社会がそうなっているので仕方のないのかもしれません。が、これこそ俗に言う根性論です。
スタンスは内転筋と腸腰筋のSSCにより自動的に戻されます。走動作を思い出して。
股関節ロックは構造的に大臀筋の筋力を高めます。この場合は推進はハムケツ優位の股関節の開閉が主導します。

ハムケツ推進
股関節ロックによりハムケツに貯蔵されたエネルギーを用いて股関節開き推進。この時に内転筋と腸腰筋の張力は高まります。

内転筋腸腰筋収縮
内転筋と腸腰筋のSSCで股関節閉じ軸足へ乗り込む。
ジャブと同様。
冒頭の動画のフットワークは以上を包含しています。

踏み込み⇒遠投の助走
上は踏み込みの動作が投擲時の助走である、ということが理解しやすいと思います。 条件は股関節ロック。 股関節をロックしてハムケツの筋力を高められなければ、ピョンピョンせざるを得ないと考えられます。 上のように踏み込む利点は 1.頭が相手の射程...
コメント