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嫌がる≒ディフェンス
ディフェンスは隠れる。あるいは怖がる。メイウェザーが分かりやすいと思います。
初めてパンチされた時の反応を洗練させたような動きです。首をすくめたり、顔を背けたり、体を丸めたり。表情もそう。超嫌そう。
そう感じませんか。僕はそう強く感じます。
下はプルカウンターの瞬間。顔を背け、パンチが到達する前にそれを避けています。
危険な空間を予測してそこから顔を背けている(隠れる)と捉えるのが妥当に見えます。
転びそうになると姿勢反射は体のバランスを保つ為に複雑に手足を動かします。AIもびっくりの複雑さです。そこに思考は一切挟まりません。
「重力加速度は…」「重心の位置は…」「地面との距離は…」「腕と脚の位置は…」「この筋肉の後でこの筋肉を…」「関節の動きは…」などと一々思考しませんよね。そんな風にしていたら転びます。
「意識的に操作している」と豪語する人とネットで遭遇したことがありますが、自慢するだけの価値のある凄まじい計算能力だと思います。それが本当なら。
閑話休題。コンピューターですら難しい計算をヒトは一瞬で行えます。そして、それは所謂障害者でもない限りは大半の人には備わっているものです。
所謂天才は、この能力に気がついたか、ないしは生来的にそれが強く起こる個体のことだと思います。
天体数学者ラマヌジャン「ナーマギリ女神のお告げ」
天才数学者岡潔「情緒が教えてくれる」
ニーチェの超人思想、ブッダの解脱、イエスの啓示、オルテガの貴族、荘子の君子、「考えるな、感じろ」「川の流れのように」「マインドフルネス」などなど。いくらでも類似の主張があります。
恐らくはナーマギリ女神は情緒と同じ泉から発生しています。
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運動と思考は自動制御されている
思考や運動を顕在意識で操作している、というのは、恐らくは錯覚です。
「顕在的な認知の前に判断は決定している」との報告があります。
以上の実験結果や僕の経験、ないしは天才の証言を基に推理するなら、恐らくは顕在意識は潜在意識に相乗りしているだけです。
それはあなたの意識や体の本体ではありません。それは勝手にそうだと錯覚していますが。
あなたの顕在意識は潜在意識の決定を実況しているだけ。ゾーンやフローはこれを説明していると解釈できます。
実況者は所詮は実況者。体の主導権はありません。それが前面に出てくるとヒトの思考と行動は止まります。
インナーゲームのセルフ1が本体。セルフ2は実況者。
ブッダは執着≒顕在意識を無視しろと言っています。それはあなたの主体ではないから。
顕在意識「お金はどうするの?」「安定してないよ?」これを無視し潜在意識を解放するのが仏教。
しかし、経験不足の小学生がニュースを見ても社会のことを理解できないか、勘違いしてしまうように、あなたがこの主張を理解できない可能性はあります。そうであるなら今はそうできる必要はありません。頭に入れておけばある時にはっと気が付きます。
ヒトは顕在意識が認識できる部分を、「意識的に実行している」と錯覚しているだけです。実際には、自動車や自転車の運転のようにヒトの行動は基本的に自動制御されています。
感情が操作不可能である事実がそれを教えてくれると思います。悲しむのも喜ぶのも美しいと感じるのも操作不可能です。ただそうだと感じるだけ。
自動制御に主導権を全て明け渡すのがフローです。これは運動に留まりません。
子供は言語(≒客観≒執着)が発達段階だから学習が早い。
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「反射」を、人体に実装されたシステムが導出した合理的な動き、と解釈するならば、それは抑制して良いものではありません。
遺伝的ないしは経験的な非合理から逃げようとするのが不快。逆に合理に近づこうとするのが快。
費用とリスクを克服してそれに近づきたくなるなら、それはあなたにとっての合理。先祖から受け継いだ性質。逃げたくなるなら向いていない。
気をつけるべきはこの主張ですら、あなたに保存され、客観(≒執着)としてあなたの認知を歪める事実。
閑話休題。
メイウェザーのプルカウンター。それは顔を背ける反射に支配された動きだと僕は考えます。
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メイウェザーのローダッキング。顕在意識がこれを導いたのではなく、本能的な恐怖がそうさせていると考えます。
本能は危険な空間を知覚し、安全な位置へ隠れ、危険な空間から体を守る姿勢を一瞬(反射)で導きます。
石が空から降ってきた場合はどんな動きをしますか。ハチの巣を触る時は。車が突っ込んしたら。
その延長線上にあるのが本能の導いた合理的なボクシングです。
顔を背けて隠れている。相手の全体像は見えない顔の向き。体を縮こまらせて(≒丸めて)相手の打撃可能面積を減らしている。
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GGGは相手を見ていない。体を縮こまらせて腕を体の正面に配置させているのは、下からの攻撃の確率が高いことを本能が予測しているからと考えられます。相手から見える打撃可能な面積を本能的に減らそうとしているのです。
顔を背けている。
初心者に始めて殴り合いをさせたような守り方に見えませんか。ないしはそれを洗練させたもの。
ディフェンスは隠れる、あるいは隠す。それは反射に導かれた自然で合理的な動き。
従ってパンチから顔を背けるなどの反射的な反応は否定するものではなく、むしろ自然なものとして歓迎するもの。それを否定して抑制しようとするから、体の機能が停止してパンチが避けられなくなる。
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顎が上がるのは何故か
分かりやすい例として「顎を上げる≒悪」について考えます。
まずは何故パンチで顎が上がるのか。
簡単に言えば強い股関節の伸展力とそれに基づく慣性力と姿勢反射が頭を後ろへ押すから。
井上尚弥、メイウェザー、カネロなどの顎がパンチの時に上がるのは、ボルトの顎が上がるのと同じ論理。
仮に
股関節が強い→顎が上がる
が妥当な推理であるなら、その対偶も妥当。すなわち、パンチで「顎を引く」ことを意識すると股関節が動かしにくくなると解釈することができます。
「顎を引く」に限らず「〇〇は絶対にダメ」はあり得ません。概念は立体的だから。江戸時代の当たり前と明治の当たり前、昭和の当たり前、今の当たり前は違います。当たり前は変化する、つまり当たり前はないのが当たり前。
主張の論理(≒因果関係)を追跡できず、立体を平面的に捉えたならハリボテを見抜けません。
詐欺師が見てくれを取り繕ってバカを騙すように、概念を平面的にしか感じられないバカは本質を見抜けず搾取されます。
お金(≒通貨≒信用)という概念を立体的に捉えられなかった人はコロナ以降の世界中の政府の政策が導くインフレを予想きずに預金を焼き尽くされたか、あるいはされているだろうと思います。逆に概念を立体的に捉えられたなら、チャンスに変えられたはず。
次はニーサ、長期分散投資ブームが資産を焼き尽くすと思います。
お金を平面的にしか捉えられないことが人生を縮小させるように、ボクシングの技術論や経済的概念、現象を平面的にしか捉えられない性質は不幸を引き寄せます。
大切なのは主張の因果関係を追跡すること。
そもそも論の「因果関係」とは何か、を考えるのも面白いですよ。
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ヒトの妄想は現実を離れる
ヒトの妄想は時に現実を離れて自律します。
この自律した妄想が、恐らくは古代人の言うの悪霊。過去の魔女狩り、ホロコーストの正体。
この悪霊はボクシングジムと日本中を、ひいては世界中を埋め尽くています。
悪霊に取り憑かれると、人は体の自由を失います。「拝金主義」という悪霊に取り憑かれて、他人か自分を殺してしまうことすらあります。
過去の世界大戦は、拝金主義に取り憑かれた人間同士の衝突に無関係な大勢が巻き込まれた悲劇と見ることができす。
あるいは西洋思想と東洋思想の戦い。それは現在も起こっていること。
9.11などの悲劇もアラブ思想と西洋思想の激突と見ることもできる。
拝金主義から基礎基本まで、他人の決断や人生に軽率にか、あるいは不当に干渉するのは悪霊に取り憑かれているからです。
それはヒトの認識が生み出しています。自己喪失体は悪霊の器として機能します。
因果関係
悪霊を遠ざけるには、因果関係を追跡すること。
「ガードを上げろ!」「顎を上げるな!」の前に、まずはガードとは何か、それが下がるのは何故かを明らかにする必要があるはずです。でなければ不当に他人の人生に干渉する可能性を排除できません。
その結論が間違っているかどうかは問題ではありません。真理に到達した人は古今東西記録されていません。
ヒトは立体的な構造を平面的にしか認識しません。自分の真理が他人を傷つけるかもしれないことは頭に留めておく必要があります。
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少なくとも、結論は自分を納得させ他人を説得できるものである必要はあります。力付くで押し付けてはいけない。
もしも自分の言葉で説明するのを諦めて「年功序列」などの権威を頼るならば、あなたは悪霊の依代となり体の自由を失います。
ベータ化し、アルファに死ねと言われれば死ぬしかなくなります。
人類はそうやって何万年も殺し合いや集団自殺を行ってきました。現在もそれは変わりません。
自分と無関係な他人を無理やり特定の思想に従わせようとする緩やかな殺しは、今もそこら中で起こっています。
自己喪失体の支配欲
自己喪失体は自分以外の誰かに自分の存在を肯定してほしいと思っています(幼児性)。
自分以外の誰かに自分を認めて欲しいという欲求に駆動され、魂の抜けた空っぽの肉体を埋めるために世界を亡霊のように彷徨います。
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コロナ警察など、同調圧力の依代となります。取り憑かれた結果ワクチンで死んだ人もいます。
若者を非国民と罵り爆弾にした大日本帝國の政治家や軍人、国民もそう。自己喪失すると簡単に悪霊に憑依され、善悪の判断が起こせなくなります。
根拠不明な話を「みんながそうしているから」というだけで信頼するようなこと。それに違和感を感じることもなくなります。所謂思考停止。
これは人類に実装されたシステムです。アルファの命令に無条件に従うベータを実装したから、ヒトは他の人類を駆逐し、唯一の人類種として君臨できるようになりました。
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