長岡との東京合宿中の話の一部の共有です。
強くなりたいなら、未来や過去ではなく今に集中する必要があります。
今に集中するとは、距離の探り合いや左の差し合い、フェイント合戦、強い態度など、その瞬間を勝つことだけに意識を集中させることを意味します。
今を積み重ねた結果が未来です。今を勝ち続ければ、論理的に負けることは絶対にあり得ません。
しかし僕がそうであったように、大半のボクサーはスパーリングや試合の全体をなんとなくイメージして、漠然と勝利する未来を願っているか、練習したことを実戦で出そうなどと、過去にばかり意識が向き、今（現実）に起こっていることを見過ごしてしまっています。
そもそも、「今を強くあろう（決意）」と感じられているのなら、「強くなりたい」「強ければいいな」という願望を頭に浮かべるだけでなく、行動が起こっているはずです。
未来へ意識を向けると今を認識できなくなります。そうなると相手の表情や態度などの雰囲気を感じられなくなり、相手が嫌だと感じた場面を見逃してしまいます。今を感じられないまま願望に意識が向いている内は未来を逃がし続けます。
大切なのは一発、一瞬を感じ、上回ること。
ジャブの差し合いの一点に意識が向けられているなら、相手の微妙な態度の変化を見逃さなくなるはずで、その積み重ねが主導権を引き寄せてきます。
今に対応する為の心の流れがフローです。
恐怖や不安、高揚や期待など、今に付随している感情こそが本物の思考です。理性（客観）がそれを感じられなくします。
朝起きた瞬間に「何をしたい」と感じたのか、そして今この瞬間に「何をしたい」と感じているのか。感情こそが、あなたの潜在意識があなたの過去の経験を元に導き出した、現在に必要な欲求です。顕在化するのは潜在意識の結論（感情）だけです。
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