「ブッ殺す」…そんな言葉は使う必要がねーんだ。なぜならオレやオレたちの仲間はその言葉を頭の中に思い浮かべた時には！
実際に相手を殺っちまってもうすでに終わってるからだッ！だから使った事がねぇーッ「ブッ殺した」なら使ってもいいッ！
その時スデに行動は終わっているんだッ！
ジョジョ5部プロシュートの兄貴
長濱翻訳すると
「『俺はやる』と決意をしたのならッ！その時に既に『行動』が始まっていなければならないッ！そうでないのならッ！それはただの願望だッ！実現はしないッ！」
荒木先生の成功哲学が詰められているというか。
初めて見た瞬間から、この言葉は僕の頭を離れません。これ以外もジョジョの言葉は強い。漫画界でも屈指。特に第五部からは荒木先生の魂が込められています。
「世界チャンピオンになる」と「世界チャンピオンになりたい」は違います。前者は決意で後者は願望という名の依存心。
後者のボクサーはこの言葉を発した瞬間はその為の行動を何もしていません。ただの期待≒願望≒依存心だから。
前者は既に何か行動してるはずです。
似ているようで根本的な差があります。後者は生活していれば頻繁に聞かれる、社会に腐る程に溢れている依存心。前者は31年間生きてきて、ほとんど聞いたことがありません。
長岡は前者の珍しいタイプで決意だけ僕に報告してきます。
今の彼はスキンヘッドの眉なしです。彼はやると決意して一旦外出したら、実現するまでは帰ってきません。出会いもそう。僕に「沖縄へ行きます」の決意表明の連絡をしてから仕事をすぐに辞め、家も引き払って一文無しで沖縄へやってきました。ボクシングの練習の為にバイトには時間をかけないと決意してスポンサーを自力で集め、今は本当にバイトはしていません。僕は長岡の決意を信頼しています。彼は本当の決意ができるから。「やる」と言えば彼はやり抜きます。
僕の想像力が及ばないからか、時々彼の起こす行動は頓珍漢に見え、目眩を覚えるのことも多いのですが、僕以上の生活力が彼にはあります。酸素と水があれば、きっとどこでも生きていける生命力です。ホームレスになってもなお、チャンピオンになるという決意は少しも揺ぎませんでした。むしろ強固になったとすら感じます。
現状は根本的な哲学の部分を誰かに依存してしまう心の癖がありますが、今のまま行動しつづければ、いやでも分厚い哲学が出来上がるはずだと僕は感じていますし、その時が大きな飛躍を起こす時だろうと思っています。
閑話休題。
依存心に由来した願望は、例えばむかつく上司や先生に対して「殺してー」と言うのと変わりません。ストレス発散の陰口以外の意味がない。
「殺す」と決意している人は既に凶器、計画を用意しています。つまり、行動はその言葉を発した時点で始まっており、計画が成功するかどうかは不確実としても、殺しに行くことだけは決定しているのです。
「世界チャンピオンになる」こう決意し発言している人は環境、金、人脈などの資本を用意する為の行動を既に始めています。多くの不確実な要因に左右される成否を予言することは不可能だとしても、挑戦することだけは決定しているのです。
「『殺す』と心の中で思ったなら、既に『行動』は終わってる」。つまり、行動が引き起こす結果だけは不確実性の観点からどうなるのかの予言できないが、”行動が起こることだけは”決意した時点で既に決定している、と荒木先生は言っています。
幸運に祈るだけの「殺す（願望、依存心）」では殺せまん。「殺す」という決意も結果の約束はしてくれません。しかし行動が起こる未来だけは約束します。
願望と決意が未来へ及ぼす作用の違いを教えてくれています。願望は未来を変えません。未来を変えるのは決意です。
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