推論規則の否定除去の方で少し振れましたが、命題aの否定から矛盾が演繹できるなら結論としてaの否定を除去したaを導いてよいとする規則です。
背理法と否定除去
矛盾を利用した論法に背理法がある。この論法では、「Xである」を示す場合に、まず「Xでない」という架空の設定を考える。そして「Xでない」という架空の設定のもと論理を進め、何らかの矛盾を導く。矛盾が起こったのだからそれは「絶対にありえない事」だという事になるので、最初の「Xでない」がおかしかったのだという事になり、結論として「Xである」を得るのである。
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一般人的な人の認識も「あの人は男ではない」という仮定の命題から、男ではない(女の)条件と命題を照らし合わせて、矛盾(偽)が演繹されたなら、「あの人は男だ」と結論しますよね。
背理法から生じる違和感は、日常的にはこの方法で認識することがほとんど無いからだと思います。
「『あの男は長濱陸ではない』が間違いなら、『あの男は長濱陸だ』」みたいな面倒な推論はしませんからね。
逆の否定導入は日常的な認識なので違和感はありません。
日常で背理法でコミュニケーションすると「馬鹿ではないのなら、この問題が解けるはずだ。君はこの問題の解決に失敗した。よって君は馬鹿だ」となるんで、ちょっとめんどくせー嫌な奴って感じですかね。
背理法は日常で役に立つ論法というよりは、数学で無限の証明を排除するために役に立つのだと思います。
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