解剖学の本の紹介

トレーニング

アマゾンで「アスリートの為の解剖学」の続編を見つけて衝動買いしました。
著者の大山博士の「筋肉には構造的な役割が与えられている」という世界観は強く共感できます。

後編は前編よりも内容が難しい。例えば冒頭からミオシンとアクチンの話が始まります。
ざっと見た感じ運動連鎖の話も長めに取り上げられています。

アスリート向けと謳っていますが、これは指導者などのハードコア人材に要求される内容と感じました。
アスリートはここまでやると頭でっかちになり、むしろ可能性が萎むような気がするからです。

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ミオシンとアクチン

引用した画像を見てください。
前提となる知識がないと理解が難しいと思いますが、「筋肉はその構造に由来した至適筋節長がある」を示したグラフです。

「関節の角度によって発揮できる筋力は変わる」という話は聞いたことがあると思います。
その筋力の変化を演繹してくるのがミオシンとアクチンというタンパク質の構造です。解剖学的な最小単位ですかね。ミオシンやアクチンなどの分子の間に発生する力の因果関係を追うのは物理学の範囲になるのかなと。

既述の通り、ボクサーはここまでを知る必要はないと思いますが、指導者レベルなら知っていて然るべき構造だとと思います。

僕はこのブログやSNSなどで「姿勢や骨格が競技力を決める」と再三の主張をしていますが、その理由はアクチンとミオシンの構造に由来しています。

ミオシンとアクチンは構造的に作用が変化する
↓↑
筋力を最大化する至適筋節長がある
↓↑
各関節を合理化する姿勢がある
↓↑
ボクシングに合理化された姿勢がある

前提と結論を入れ替えて論理の筋道を行ったり来たりしながら最終的な結論を導きました。

選手を議論で圧倒できるのが指導者

指導者であるなら、例えば、選手に「何故、姿勢が大切なの?」と聞かれた時に答えられないとかっこがつきません。最悪の場合は選手からの信頼を失います。
しかし、ミオシンやアクチンの構造にまで言及できれば、大半の選手を納得させられるはずです。
さらに厳密化するなら既述のように物理学的な作用とそれを説明する数学にまで落とし込む必要があります。が、そこまではやり過ぎですね。そこまでできれば完璧ですが、普通のトレーナーには体力的時間的に難しいと思います。
選手も数学的な説明は求めていないはずですから、ミオシンとアクチンの構造を言及できれば議論は決着できます。

そうやって「これで強くなれる」と納得できる論理を提供すれば、選手は練習に身が入ります。そうなれば勝手に強くなります。

情報を集め、それを整理し長岡や村井が納得できるだけの論理を構築する価値はここにあります。納得して希望を抱けたら人は言われなくても努力できますから。

言論で選手を動かせないのなら、残る手段は権威主義者や専制主義者になること。

Bitly
Bitly

「納得できるのならやればいい。そうでないのなら自分で考えろ。」
この態度は誰にも害がなく、健全な人間関係を築けます。

まとめるとぉ。
権威主義者や専制主義者、独裁者にならない為にも知識を集めて、自分なりの論理を構築する。

指導者の問題は業界の構造が演繹する流動性の欠乏説。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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