フックぶん回すのカッコいいですよね。
良い教材を見つけました。元世界王者のオスカー・バルデス。
上下にフックを振り回します。
フックの生み出すフィードバックループ
フックのお手本
この動画を見てもらえれば分かりますが、ほとんどは側頭部ではなく顔面を殴っています。
フックは巻き込んで横からではなく前へ飛ばします。僕は相手の目を狙ってフックを打ちます。相手は顔を背ける形になり、結果的にこめかみのあたりに当たります。
またフックはストレートとほぼ同じ動作で相手を騙すパンチだと僕は解釈しています。ストレートとフックは別々のパンチではなく、同じくくりで考えると上手く機能します。
フックは相手のガードスレスレを迂回させる軌道をイメージし、その初動と軌道がストレートのフェイントになっているのが理想です。横から殴るのは論外。フックの思想に反します。
また前へ殴るフックは前鋸筋や小胸筋が効きます。長濱式で打てると脇と胸の奥の筋肉痛に悩まされるはずです。
横から回すのではなく前へ飛ばす。
ライアンガルシア、カネロのフックは横へ巻き込んでいるのではなく、斜め前方向へ腕が推進されているのが分かりやすいと思います。
前方向へ殴っているの分かりますかね。
横から殴ると肩甲骨平面から抜けて肩甲骨に衝撃を当てられず衝突時の構造がが弱くなります。
日本はストレート信仰が強い気がしますが、僕は基本はフックだと考えてます。フックを主体に据えることでストレートが機能します。
ジャブ、ストレートを囮にしてフックを、そのフックを囮にストレートを。
このフィードバックループを生み出すためにフックが大切です。
強くなるにはまずはフックが打てることだと僕は考えています。それは従来ジムで教えられている横から殴るパンチではなく、斜め前に飛ばすパンチ。これが打てればフックはローリスク&ハイリターンのシステムの起点であることが体感できるはずです。
ストレートはおまけ。
フィードバックループ
フックとジャブが同じ距離、似た軌道で飛ばせるから相手を混乱させられます。相手は守りの資源を分散させなければなりません。
ストレートだけ極めても仕方がありません。ストレートと似た軌道と距離を実現できるフックを開発してください。そうすればストレートが生きます。そしてストレートが当たるとフックがさらに生きます。
このフィードバックループが強さを引き寄せます。
パンチは独立して考えるのではなく、全体をひとつのシステムとして考えます。ミクロとマクロでは必要となる論理が異なります。ミクロはそれとして、マクロも考えてください。
どうすれば面白い物語(戦略)が描けるのか。どんな前提と論理なら明快な結論が得られるのか。
あなたの技術が独立していないか観察してみてください。もしそうならどう繋げていけば良いのか。論理の構築能力が競技力を隔てる分水嶺です。
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