自然数の加法の定義から交換法則を導く

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結合法則を導く証明の次は交換法則。

交換法則は
a*b = b*a
が満たされる性質のことです。
例えば加法と乗法は
1+2 = 2+1 = 3
1*2 = 2*1 = 2
で演算の順番を入れ替えても結果は変化しません。

結合法則の時もそうでしたが、交換法則は順序関係の説明に繋がる予感がします。
直感なので根拠はありませんが。

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自然数の加法の交換法則

「交換」あるいは「可換」(“commutative”) という語は(関連はあるが厳密には異なる)いくつかの意味で用いられる[6][7]。「交換法則」や「可換律」のように言うとき、一般的にはそれは二項演算(あるいはより一般に二項関係二変数写像英語版))に結び付けられた性質のことを言うものと理解される。特定の演算を固定して考えるとき、その演算の引数となる二つの元で、交換法則の言う条件式を満足するものに対しては、それらの二元が(与えられた演算のもとで)「交換する」「可換である」(commute) と言い表す。

以下、集合 E 上に二項演算 ∗ が定められているものとして:

E の二つの元 x, y が演算 ∗ のもと(互いに)交換するまたは可換であるとは

$\displaystyle x*y=y*x$

を満たすときに言う。

E の任意の二元 x, y が演算 ∗ のもと交換するとき、すなわち

$\displaystyle x*y=y*x\qquad (\forall x,y\in E)$

が成り立つとき、演算 ∗ は交換法則を満足する、または可換であると言う。可換でない演算は非可換 (non-commutative) であると言う。

Wikipedia

「交換法則」「可換律」は一般的には二項演算における性質(定理)を指し、特定の演算については引数において交換法則の性質が成立する場合に可換であるとするってことですね。
$f(x,y) = x + y$
という二変数関数ならx,yの順番を入れ替えて
$f(x,y) = f(y,x)$
でも結果は変わりません。
この場合交換法則が成立します。

自然数の加法の定義
$a \in \mathbb N;a + 1 = S(a)$
$a,b \in \mathbb N;a + S(b) =S(a + b) $

a+1 = 1+a
を証明してみます。

a = 1 の場合は左辺は定義通り変形して
$a+1 = 1+1 = S(1)$
右辺も同様に定義通り
$1+a = 1+1 = S(1)$
よって
a+1 = 1+a
は等しいことが証明できました。

次にa > 1の場合を証明していきます。
$a+b = b+a$

加法の定義と既述の証明、結合法則を使って途中で使用する式変形の規則を用意しておきます。
$a+S(b) = a+(b+1) = a+(1+b) = (a+1)+b = S(a)+b$ …(1)

さて、$b = 1$の場合、$a+b = b+a$は成り立つことは分かったています。
加法の交換法則が確からしさをもう少し検証するために、次は1の次の数字$b=S(1)$で$a+b = b+a$が成り立つことを証明していきます。
(1)より
$a+S(1) = S(a)+1 = S(S(a))$
次に右辺。
$b = 1$の場合なので交換法則が成立し下のように変形できます。
$(1)+a = 1+1+a = a+1+1=S(S(a))$
変形の結果が同じなので$a+(1)=(1)+a$が正しいことが証明できました。

1の次のS(1)で交換法則が成り立つことが証明できたので、さらにその次のS(S(1))で
$a+S(S(1)) = S(S(1))+a$
が証明するか確かめてみます。
左辺を変形
$a+S(S(1)) = S(a)+S(1) = S(S(a)+1) = S(S(S(a)))$
次に右辺を先ほど証明した$b = (1)$の場合に交換法則が成立するとする性質を利用し変形します。
$S(S(1))+a = 1+(1)+a = a+1+(1) = S(S(S(a)))$
結果は同じになります。

で、上の証明を俯瞰的に捉えて規則性を抽出してみると下のようなことが言えそうですよね。
「自然数の集合から任意の元を取ってきて、その数の前者が交換法則を満たしている場合、その数自体も交換法則を満たす」と。
一つ、仮説を立てられます。
「交換法則を満たす自然数の集合$X$から任意に元$S(b)$を取ってくる。そのS(b)に前者bが存在し、そのbが交換法則を満たす場合、自然数の元$S(b)$も交換法則を満たす」と。
検証してみます。

仮説の通り前者が交換法則を満たす自然数をS(b)と置きます。
そして加法の変換公式を使って式をaとS(b)の前者bの加法の式に変換
$a+S(b) = S(a+b)$
S(b)の前者bの加法は交換法則を満たすと仮定しているので、
$S(a+b) = S(b+a)$
加法の定義通り変形
$ S(b+a) = b+S(a)$
(1)の変形を行って
$b+S(a) = S(b)+a$
変形の結果
$a+S(b) = S(b)+a$
となります。

「自然数の集合$\mathbb N$から任意の元$S(b)$を取ってくる。その前者bが交換法則を満たす場合、その自然数の元$S(a)$も交換法則を満たす」
この仮説が正しいことが証明されました。
「交換法則を満たす自然数の後者は交換法則を常に満たす」と言い換えられます。
自然数の起点である$1$は交換法則を満たすことは証明しました。
であれば次の$S(1)=2$も交換法則を満たします、さらにその次の$S(S(1)) = 3$も交換法則を満たすといえます。
自然数は無限に存在すると仮定されているので、自然数の加法が交換法則を満たすことを示す上記の証明を一つづつやろうとすると、それは無限回行う必要があるのですが、数学では「数学的帰納法」により無限回の証明をスキップする論理的な方法が用意されています。

数学的帰納法は簡単に説明すると

(1) n=1のときに、Xが成り立つ。
(2) n=kのときにXが成り立つとすると、n=k+1のときもXは成り立つ。

これを証明すればいいわけです。
$n = 1$の時には交換法則を満たしました。
$n=k$の時に自然数の加法の交換法則が成立する場合、「$n = k+1$」でもそれが成立するとする仮説も証明できました。
よって、自然数は任意の元において加法の交換法則が成立します。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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