腕のスイングと前鋸筋とゲンコツ【パンチ力強化】

運動理論
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以下の記事の続き。

関西と東京で僕のボクシング教室を受けてもらった方は肩甲骨で腕を持ち上げる方法を思い出してください。

あの方法で構えることで腕のスイングが激変します。
カネロ、GGG、モンスター、ベナビデス、ベテルビエフ…など上げればキリがありませんが、上位の選手は無意識に、そして当たり前にやってる動作。
その動作の波は全身へ波及しているように僕は感じるんです。

長岡とそれについて時々議論しているのですが、まだまだ答えまでは行き着かず。
ただ、前鋸筋を使って肩甲骨を利かせるのがかなり重要で恐らく骨盤の前傾と脊椎の湾曲がそれに有利に働くだろうと着実に答えに近づいている手ごたえは感じています。
さらに直感として、この動きが股関節への荷重と二軸感覚を呼び覚ますのではないかと。
このブログで話してきたことを一貫させ、体系化させる経路がそこにあるような気がしていて今年中にそれを発見したいと思っています。

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究極の目標:動物化

ある条件下で全身が一体として協調する感覚があって爆発的に身体が動きます。
条件が何であるかは何となく目星はついているのですが、詳細を突き止めるには僕の脳内の仮想空間のシミュレーションだと時間がかかる。

その正体を突き止めるために現状の僕の知識を吐き出していきます。

肩甲上腕リズム

肩甲骨は背中にぶら下げられているだけって構造上、様々な筋肉が関与した複雑な動きが可能で、また構造的に腕や肩甲骨には重力や慣性力といった作用が強く働きます。

肩甲骨と上腕の連動を見ていきます。
簡単に説明している動画を見つけました。内容は難しくありません。
肩甲骨と上腕は1:2の比率で動くよってだけ。
大切なのはこの比率ではなく、肩甲骨と上腕骨が連動して動くってこと。

この動画でも連動が見られます。
残念ながら僕が知りたかった肩甲骨の外転、肩関節の伸展時に肩甲骨がどう動くかは映像として見れず。

肩の解剖学 – McDavid|サポータ-ブランドのマクダビッド ...

肩関節の伸展は左図の通り。
この時の肩甲骨の動きが知りたかったのですが。

ネットで探しても知りたい情報がないので、僕が仮説を立てていきます。

まずは腕の回転力から。
前提として腕の落下を説明するサイレントピリオドの知識が必要です。

上のインスタ動画で説明しているように、肘をロックすると推進方向が変わります。
力学的に重力が加わる関節、筋肉が変わるからです。
肘がロックできていない場合、重力は肘を回転させ、肘をロックできている場合は重力は肩関節と肩甲骨を回転させます。
以下のシミュレーションで作ったインスタの動画を見てもらえればゲンコツロックが生み出す回転力の違いが理解しやすいと思います。

この回転力の違いが重力のエネルギーの貯蔵先の違いを生み出します。

ゲンコツロックにより動員される筋肉

以下で腕の落下がどのように筋肉に影響するのか解説します。

上のインスタの動画のように肘がロックされていない場合、重力が伸張するのは上腕二頭筋と三角筋で前鋸筋や大胸筋はほとんど刺激されません。逆にロックすると後者は活性化されます。
腕を推進する筋肉を活性化できないことが拳のスイングが弱くなる理由の一つです。

もう一つはこの記事で解説したように肩甲骨は背中の筋肉にぶら下がっているから。
ゲンコツロックは通常の状態では僧帽筋などで吊り下げている肩甲骨の重さを前鋸筋や肘に分散させ、背中の緊張を緩和することで肩甲骨に干渉する力を減らして推進力が高めてくれます。

ゲンコツロックされた腕の反動動作(SSC)は重さを分散させ可動性が高まっている肩甲骨を後方の脊椎側へ押し込みます。
この動作によって腕の運動エネルギーが前鋸筋の弾性エネルギーへ変換され、同時に伸張された前鋸筋は生理学的に筋力を高めます

腕が後方へ振られることで上腕骨に付着している胸筋群も伸張され活性化。

上記の前鋸筋と同じ原理により腕を推進するエネルギーを増大させます。

以下、GGGの動作で確認していきます。

この場面を見れば肘がロックされてることが分かると思います。
肩甲骨を内転させ腕を後方へ飛ばしたエネルギーが胸筋と前鋸筋の弾性エネルギーへ変換されています。

これは意識的な反復練習により獲得したのではなく構造的に獲得していると考えています。
詳しくは反復練習に関する記事をご覧ください。

閑話休題。

大胸筋と前鋸筋がエネルギーを放出し収縮。

肩甲骨が外転し拳を”前方”へ飛ばしています。

これらの動作はゲンコツロックで肘関節を固めたことで構造的に起こる自然な連動だと僕は考えています。
さらに僕の体感としてゲンコツロックでスイングすると股関節への荷重が強くなります。
恐らく肩甲骨を動員する腕のスイングが股関節方向への重心移動を強くしているからではないかと考えていて、それには脊椎の湾曲が深く影響しているとの直感が働きます。

それが真だとするなら股関節を使った爆発的な運動には肩甲骨(腕)が大きな役割を占めていることを意味し、それは「手打ち打法」「二軸打法」をさらに合理化する可能性があることを示します。
肩甲骨と腕の連動である既述の「肩甲上腕リズム」は肩甲骨と上腕だけでなく、全身の連動を生み出すための仕組みではないかと僕は感じるんです。

人は四足歩行の動物の体を二足歩行へ応用しているわけですから。

Vimeo動物映像 「走るチーターのスロー映像が美しすぎる」 : 自由気ままに

爆発的な運動の根底にはネコ科の動物が床を蹴る動作原理があって、それが投擲や二足走行の元になっているはずです。

GGGの骨格は異様で腕が四足動物の前肢ように生えています。

そして、黒人などのトップアスリートはこうなっていることが多いです。

腕のスイングで股関節方向への重心移動が強くなる理由について今後思考を深めていこうと思います。
きっとドサドサ歩きもその延長線上にあるはず。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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