ヨルデニス・ウガスの前傾姿勢とディフェンスとカウンター

選手分析
選手分析

パッキャオに番狂わせをしたウガス選手のディフェンスとカウンターについてお話ししようと思います。
結論から言うと、前傾姿勢を基本とし股関節の可動性を生かしたタイトな守り、打ち合いながらの空間作りとカウンター。
身体の使い方で言えば井岡チャンプに似ていると感じました。

今回はウガス選手の基本となる前傾姿勢に起因したスタイルについて考えていきます。

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股関節の奥行きを生かすディンフェスとカウンター

基本姿勢はこんな感じ。

前傾し両脚にバランよく荷重
※前傾しているからといって前重心ではない。
骨盤を引いて股関節乗れない前重心は危険です。

こんな風に相手が攻めてくるとすかさず左股関節を伸展し、奥脚に荷重。

ディフェンスします。

上記の前傾姿勢で得られる利点は、このディフェンスをすることが前提となります。

頭は近いですが骨盤が遠い。実質的な距離は意外と遠いんので、テレビ画面からも見る以上に距離を感じるはずです。

パンチを受けたとしても反射的に体が仰け反るのでパンチの衝撃を股関節の可動性で吸収できます。

深くパンチを食わないので追撃にも対応できます。

この姿勢によって得られる利点を生かしたリードハンドの素早い受け返しを得意としています。またそれがパッキャオ選手が得意としている素早いジャブへのリターンを封じました。
ウガス選手が主導権をを譲らずに試合をコントロールできた要因だと考えています。

カシメロ選手のように初めから頭部を遠ざけていた場合、距離の遠さが心理的な抑止として機能します。

ウガス選手のように前傾姿勢で頭部が近い場合は心理的抑止が小さくなります。
相手は攻撃にストレスを感じないので手が出ます。
ウガス選手のようなポジションをとる場合は相手のパンチを引き出してのカウンターが機能しやすいため、打ち合いになる確率が比較的高いと考えています。

奥脚のケツに乗りにくい

リードの差し合いによる主導権争いの距離が近くなると言う欠点の他に奥脚の股関節に乗りにくいという欠点もあります。
奥脚が地面を押して体を推進するので奥脚に乗れると踏み込みが力強くなりますが、両脚に荷重だとその力強さが薄れます。

引き換えに左には乗りやすくなるので左のフックやボディーの始動を短く、素早く打てます。

また骨盤の回転力を腕の速度に変換しにくい欠点もあります。

この画像のように上半身が立って、骨盤の真上に乗っていると骨盤の回転力を前方向への腕の推進力へ変換しやすく、また体幹部のしなりによって腕に地面反力を伝えやすくなるので力強いスイングができます。

以下の考察については訂正しました。
訂正の内容についてはこちら

前傾姿勢を作る骨盤が前へ倒れます。

オレンジ色のベクトルが骨盤の回転力を簡略化したベクトルです。

パンチは基本的に前方向へ打ちますので、赤いベクトルの力の成分が必要になります。

黄色方向のベクトルは腕の加速には使われません(下に殴るなら別)。

直立すると骨盤は立ちます。

骨盤を立てた時の回転力のベクトルは赤で、それはそのままパンチを打つ方向になります。

アッパーとかフックでもです。

骨盤の回転力がそのまま腕へ伝わることになります。

※話を簡単にするために細かい部分は無視しています。

直立姿勢と前傾姿勢でパンチを打ってパンチの勢いを比べてみてください。

直立した場合はまっすぐが打ちやすく、前傾した場合は下方向が打ちやすいと思います。

ウガス選手より前傾の作り方が上手いです。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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