臨界点と相転移
スポーツの成長曲線
今回は以前説明した『スキル』と『スキルセット』について話を深めていきます。
『臨界点』『相転移』とか少し難しい言葉が出てきますがご参考まで読んでみてください。
Googleで「成長曲線 スポーツ」と入力して検索した結果です。
グラフが沢山出てきますね。
直線で表されているのは人が「直感でイメージする成長のグラフ」で曲線で表されるのは「実際の成長曲線」です。
実際の成長は指数関数(2×2×2…みたいな倍々増加)グラフなんです。
連鎖反応の曲線
次に「連鎖反応 グラフ」で検索するとこんな風になります。
成長曲線と似たようなグラフが出てきました。
連鎖反応とは核分裂の時に起こるような反応のことで、極簡単に言うと「爆発」です。
曲線が縦軸方向に急激に増加していくギリギリの点や状態のことを「臨界点」と呼びます。
この臨界点を超えると連鎖反応が止まらなくなって「爆発」や「液体から気体への急激な変化(相転移)」が起こります。
相転移(そうてんい、英語:phase transition)とは、ある系の相(phase)が別の相へ変わることを指す。しばしば相変態(そうへんたい、英語:phase transformation)とも呼ばれる。
Wikipedia
簡単に説明すると上記のグラフのように、ある系(システム)は限界点を超えると一気にその様相を異なるものへ変化させるということです。
爆弾が爆発する、水が蒸発して気体になるといった急激な変化のことです。
この転機、形が一気に変化する直前の点が「臨界点」です。
自然科学における系(けい、英語: system)とは、宇宙(世界、ユニバース、the universe)の一部のうち、考察の対象として注目している部分である[1][2]。分野や考察の内容に応じて力学系、生態系、太陽系、実験系などというように用いられる。システムの記事も参照。
Wikipedia
『スキル』の集合の『スキルセット』も”系”です。
つまり『技術”系”(スキルセット)』も臨界点を超えると相転移を起こします(長濱説)。
以前『スキル』を定義しましたが、そのスキル間の連鎖反応は臨界点を超えた瞬間に相転移を起こし、全く異なるものへ姿を変えるということです。
PFPレベルの選手は臨界点を超えて技術系の相転移が起こっているはずです。
ここで言うスキルとは「スタミナ」や「打たれ強さ」などかなり広い意味で定義しています。
そして僕は僕自身の技術系においてこの相転移を引き起こしたい。
グラフから分かるようにそれは突然起こります。
一つの小さな亀裂から一瞬にしてダムが決壊するように、空間的に濃縮されたウランが急速な連鎖反応で核爆発を起こすように。
技術革新や人口爆発なんかも同じです。
連鎖反応が止まらなくなった結果爆発を起こします。
『現象』は指数関数グラフになるんです。
臨界点を超えて相転移を起こしている。
どうやって臨界点へ到達し相転移を引き起こす?
『スキル』が点在する仮想空間を想像して下さい。
色んな『スキル』があっても『スキル』間の距離が遠いとそれらは核分裂反応のように連鎖反応を起こしません。
『スキル』も同じく『スキルセット空間』における座標の距離が近くなければなりません。
そこは物理的な隔たりのないMIME的空間なので、意味を持たせることによって距離を縮め繋ぐことができます。
ミーム(meme)とは、脳内に保存され、他の脳へ複製可能な情報である[1]。例えば習慣や技能、物語といった社会的、文化的な情報である[2]。
Wikipedia
『スキル』という点(意味)と点を線で結ぶことです。
強みが独立していては相乗効果は起こりません。
カウンターが得意なら、そのカウンターを使ってプレッシャーをかける方法を考えるとか、ジャブが得意なら強い左フックとか強い左アッパーを身に着けてもっとジャブが活きるようにするとか出入りが速いならカウンターを組み込んで攻防一体にするとかです。
僕が「強みを独立させるな」と言っているのはこのことです。
どうやって技術系の相転移を引き起こすか、これが日々の練習における目標なんです。
今回は以前書いた『スキル』と『スキルセット』をより深掘りしてみました。
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