カネロの次はロマのシステム化。
GGGやメイウェザー、パッキャオなど、ぱっと思いつ範囲のボクサーの規則性を少しづつ更新しようと思います。
以下のロマの規則は、意味や価値がパターンとして認知できる範囲に限定し、かつロマの大枠に属しない、無意味か意味が薄いと感じた細部は捨像しています。
システム化の意味
再三になるので詳解はしません。
ボクシングや打法、ディフェンスや運動そのものをシステム化することは、無駄のない合理的な方法を導くことを助けます。
例えば、一流アスリートに見られる骨格や関節の動きの規則を抽出し、理解可能なレベルの法則に落とし込めれば、自分のどこをどう変化させれば競技力を伸ばせるのかを論理的に推論できます。
それができない場合は、子供が上手くいかなくなると癇癪を起こして物事を投げ出すような態度で成長を諦めてしまいます。
また、実戦レベルにおいては、システム化は単純化を意味しますから、ミスを減らせます。
ロマのように、簡単な歯車のみでボクシングが構成できたなら、A⇒B,C⇒D,F⇒Gと言う風に、情報収集を円滑化させ、トライアル&エラーサイクルを高速回転させられるので、相手の性格や技術体系の持つ論理的構造を帰納的に素早く推理できます。
具体的には、いくつかの攻撃を試した場合の相手の反応、例えば、打法、軌道、ディフェンスなどから「相手はインファイティングが苦手である」と自動推論が働くようなことです。
結論。
ロマは手順のシンプルさ故に、ミスが少ない。ミスが少ないからこそ、無駄なく正確に情報収集ができる。相手は打つ手が無くなり勝負を諦める。
また、ボクシングをシステム化して秩序だてて考えることで、競技力を伸ばす確率が高そうな方法を推理できる。
ロマは自然体で、時間をかけてシステム化されたはず。最初からそうしようとしたのではなく、あくまでも試行錯誤の末に、結果としてシステム化がされているはず。
大切なのは、「こうあるべき」を捨てて、失敗と成功の間にある単純は規則だけに着目すること。試行錯誤を繰り返すことがロマをロマシステムへ導いたはず。
大腰筋ボクシング
ロマのシステムが
攻撃⇆防御
と、切れ目なく動いているのが分かるでしょうか。
ロマの、大腰筋を収縮させ胸椎を側屈回旋させたポジションは、相手から見える面積を減らす守備であると同時に、ハムケツに力をタメかつ拳が相手に近い攻撃ポジションにもなっている、ということです。
攻撃をミスするか、あるいは反応が遅れた場合は、後ろへ歩いて仕切り直します。ミスしてからそれを立て直す所まで無駄がありません。
距離をとって心を落ち着けるとすかさず大腰筋の収縮のリズムを作り直して、駆け引きが再開されます。
ミスを一度リセットし、心を落ち着かせるまでが、ロマのシステムの一部であるように見えます。
カネロ同様にロマも、無駄のない理路整然としたシステムだと感じませんか。
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