23歳、100kg。
ここから僕のプロキャリアはスタートしました。周囲にいるのはアマのエリート、4つも5つも若い。
運動経験も乏しく、ボクシングは高校生の頃に1年程度やっただけですから、高校のアマ大会で傑出した成績を残した彼らに最初から敵うはずはなかった。新人王を獲ってもほとんど評価されませんでした。悔しかった。
欲求 = 真の知性の結論
白ウサギを追え
でもここまで来れました。
僕のフローは金や環境、才能や経験という僕に足りない物をどんどん吸収して成長していきました。
負けから数日経って潜在意識の計算が完了したのか、これから必要なのもの一覧が欲求として頭にガンガン浮んできます。僕のポテンシャルが急速に成長してるのを感じます。
ボクシングを始めた時は難しい大学レベルの専門書が読めるようになるとは意識的には少しも思ってはいませんでした。ただなんとなく、不思議な興奮を伴う欲求だけはあって、僕はそれに従うことにしたのです。
今となってようやく過去の僕の行動の理由が理解できます。僕の潜在意識は他人と僕の能力を比較し、ここが最短路であると導き出していたのです。
僕には確信があります。
今後も僕には色んな難問が降りかかってくるでしょうが、フローはそれらのありとあらゆる難問を解決し、欲求という僕の真の目的を達成してくれます。
音楽家は曲が降りてくると表現し、作家は自動筆記で本を一気に書きあげたとか言いますよね。
天才数学者のラマヌジャンは数学の定理(数学世界の性質)を証明なしに直感により導出できました。
彼曰く「ナマギーリ女神が教えてくれる」と。
偉大な発明は偶然の出来事や突然の閃きにより起こる、と聞いたことがあるはずです。
脈絡なく突然頭に浮かんでくるから、それは感じることしかできません。前提と論理はそれを行動に移して初めて浮かび上がってきます。科学の発展以前の自然な世界を生きていたの人類が普通にアクセスできたポテンシャルです。
僕はある日に強烈かつ神秘的なフロー体験を経験してから、マトリックスを抜け出せたと感じています。そこからラマヌジャンなど天才の言っている現象がなんとなく理解できるようになりました。
脈絡なく、唐突に湧き上がる欲求と強烈なアハ体験。ある日のフロー体験を境にこの頻度が増えたのを記憶しています。
ラマヌジャンは僕よりさらに、さらに深層のフローへ没入していたのでしょう。
マトリックスはそこら中にある
フロー体験の後から僕の世界の見え方は一変しました。ほとんどの人はマトリックスに囚われてマトリックスのルールについてのみ話しています。
本物の世界のルールには無関心です。
僕と同じ強烈な神秘体験があったかは置いといて、話していてフローを感じる人は多くはありませんが、普通にいます。
また、僕の体験はねどじゅんさんの話やテイラー博士の神秘体験ときれいに一致しているので、フロー神秘体験は本当にあるんじゃないか、と僕は思っています。ウォシャウスキー兄弟はマトリックスの内容から、ブッダは経典の内容から、僕のフロー体験と類似の体験しているのではないか、と感じています。
マトリックスの住人はジムであれば常識的にボクシングが上手くなる方法、常識的に筋力を高める方法について議論します。
マトリックスを抜け出した人はありとあらゆる可能性を模索し、常識に答えを見出しません。
マトリックスの住人はマトリックスが壊されるのを嫌がり、あなたにもマトリックスに居続けるように要求してきます。
残念なことにマトリックスはそこら中にあります。
ジム、ネット、教室、職場。
きっと内閣や国会、官僚システムの中にも。「人口を増やさなければならない」、「規制を取り払い自由化することが大切だ」、「統一的な義務教育は絶対に必要だ」「財務省が…」「MMTが…」「若者が…」「老人が…」など、マトリックスの住人は責任の押し付け合いに終始し、どこか他人事で当事者として責任を負うことを嫌います。
マトリックスの住人は自らの居場所を必死に守り、そこを抜け出そうとする人をエージェント・スミスのように攻撃してきます。
僕たち日本人が無意識に生み出す同調圧力が日本を停滞させているマトリックスだと僕は肌で感じています。
エージェント・スミス=同調圧力を感じたら、フローを信じてみてください。
マトリックスの先にあなたの真の世界があります。
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