物理的な「仕事」の描写
全ての仕事は、安定化への勾配を下る「落下運動」である
私たちが「仕事」と呼ぶあらゆる現象の根底には、驚くほど単純で普遍的な物理律が横たわっている。
筋肉を収縮させることも、ガソリンでピストンを押し下げることも、あるいはウランの原子核を分割して巨大な電力を取り出すことも、その本質はすべて同じだ。
システムが自らの「不安定さ(高ポテンシャル)」に耐えかね、より「安定した状態(低ポテンシャル)」へと斜面を転がり落ちる。
その勾配(偏り)の滑落(平均化)過程から、私たちはエネルギーを掠め取っているに過ぎない。

確率の偏り
才能とか努力の話。フラクタル構造ポテンシャルは確率の勾配(偏り)。例)腸腰筋が股関節ロックと肩甲骨ロックを導く確率を高め、それが二軸打法や肩甲骨平面、背屈ロックを発見する確率を高める。例2)最初のパターン認知が次のパターン認知の発生確率を高...
この「安定への落下」は、人間が作った機械や核反応においても完全に共通している。
ガソリンの燃焼とは、結合の弱い炭化水素が、圧倒的に強固で安定した二酸化炭素や水へと組み替わるポテンシャルの滑落だ。
ウランの核分裂もまた、大きすぎて電荷の反発に悲鳴を上げている巨大な原子核が、より核子あたりの結合が強く穏やかな中程度の原子核へと分裂する落下運動に他ならない。
エネルギーをゼロから生み出す魔法など、この宇宙のどこにも存在しない。あらゆる「仕事」の正体とは、かつて星の核融合や生体の代謝活動によって持ち上げられた「不自然な高み」から、世界が元の「平穏な低み」へと帰還しようとする物理的な下り坂の運動である。私たちが命を動かし、文明を動かしていられるのは、ただこの宇宙に未だ落ち切っていない勾配が残されているからなのだ。

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