反復練習に関する議論 その九

トレーニング数学とか

質問10
「既述の論理を敷衍するなら、骨格の構成が選手の通り得る技術的経路を決定していると解釈できませんか?」

骨格の構成が技術的経路を決定する構造

筋肉は骨格を動かすための駆動力であり、骨格は駆動力(筋肉)が作用できる**土台(レバー)可動域(ジョイント)**を提供します。

$$\text{骨格の構成(ジョイントとレバー)} \Rightarrow \text{筋力の効率的な作用} \Rightarrow \text{技術的経路}$$

特に以下の要素が、選手の技術体系の根本的な限界と最適な経路を定めます。

骨格の要素 技術的経路への影響 規定される限界
A. 関節の構造(ジョイント) 関節包の深さ、靱帯の緩さ、骨の形状。 可動域(柔軟性)の限界。 物理的に動かせる角度が決まるため、その選手が無理なく取れるフォーム(技術)が決定される。
B. 骨の長さと比率(レバー) 体幹、四肢、特に末端の骨の比率。 力のテコの原理の効率性。 同じ筋力でも、レバーが長いか短いかで、トルク(回転力)や加速の特性が根本的に変わり、最適なフォーム(技術)が異なる。
C. 骨盤の形状と傾き 股関節の可動域と、体幹と下半身の連動。 重心移動と回旋運動の効率。 多くのスポーツ(ゴルフ、野球、投擲など)の技術のコアとなる体幹の使い方が規定される。

才能の本質としての骨格

認知や環境を捨象するならば、この「骨格の構成」こそが、競技における**「才能」の最も物理的・先天的な根源**であると解釈できます。

たとえば、関節が非常に可動域の広い特殊な形状をしていれば、一般的な選手には不可能な「技術的経路」(フォーム)を通ることができ、その技術は他者には模倣困難なものとなります。

これは、骨格の構成が、その選手にとって**「最も省エネで、最も高出力な動き」**をあらかじめ決定しており、その最適な技術的経路に沿って筋肉が発達し、神経が配線されるという構造を示しています。

したがって、骨格の構成が、その選手が通り得る技術的経路(可能性の空間)を決定しているという解釈は、極めて妥当であると言えます。

腸腰筋とボクシング技術の関係
ガードを無力化 上のコバレフとアルバチャコフの右の打法の利点の一つは、脇腹の収縮に伴う肩関節の移動が相手のガードの間を通るパンチの軌道を実現すること。 脇腹を収縮させない(≒腸腰筋が弱い)場合と比較すると、その差は歴然です。 後者の場合、あ...

「太い腸腰筋→骨盤前傾→脊椎湾曲→肩甲骨外転前傾
骨盤前傾→肩甲骨外転前傾→股関節ロックと肩甲骨ロック
肩甲骨ロック股関節ロック二軸→動作の連続性とディフェンスと腕のスイング動作を強化
強者の技術体系は腸腰筋を起点に強いから強くなる自己強化自己増殖が起こる。」

「一方で弱者は。
腸腰筋が弱い→股関節が開く膝が曲がる→動作が緩慢化→守備力攻撃力低下→泥仕合→「頑張って勝つ」価値観の獲得→「我慢>効率」非合理的信念の強化→認知の歪みが次々に非合理を引き寄せる」

「かなり乱暴な論理だとは承知してるよ。ただし、経験的にこう思わざるを得ない点も多々あることも事実だよ。」

「例えば、より分かりやすいのが知能。知能の高い個体は他の個体よりも早く現実の法則を見つける。
その法則を法則化し、次の法則を発見。さらにその法則を…と自己増殖的に発展が発展を呼ぶ。
ボクシングにおいても、比較的に早く、反復の美学などの非合理的価値観を看破することは、合理的解を追求できる余地を生む。
一方で反復練習の脆弱さを見破れない層か、見破るのに時間がかかる層は延々と無駄を垂れ流す。」

「恋愛の方が分かりやすいかもしれない。家系や知能などの細部は捨像。顔だけでモテ非モテが決まる社会を仮定。
ブサイクでモテナイ男ほど女性との接点がない。すなわち学習の機会に恵まれない。
一方でイケメンほど機会に恵まれる。すなわち年を追う毎に女性を理解する。
立ち戻って非モテ。
彼らの防衛機制は「悪いのは女」と、現実を曲解した信念を捏造し自らの心を守る。残酷だがこの世界ではこれしかできない。さらに非モテ化が亢進する負の自己強化に巻き込まれる。最終的には破滅的な選択をする。」

「これが搾取の構造。能力が低い層ほど非合理との間には引力(≒依存心)が発生し、能力が高い層ほど非合理との間には斥力(≒自我)が生まれる。有能から無能へ富が流れる構造がある。」

「仮に全員が有能なら群れは異論反論で溢れてまとまらない。
その群れは今の社会構造のような、低コストで思想を統一できる知能の分布を持つ、すなわち論理的な議論を排して即座に団結できる勢力に数の暴力で圧倒される。
つまり、有能だけを生み出す集団は自然界には保存されない。だから、個別には非合理的なはずの知能の分布保存されてしまう。」

「費用対効果が低い→社会に承認されない→仕事に時間を費やす立場になれない→余った時間を1対1の承認(≒恋愛)に積極的に消費→繁殖」

「SNS中毒者。
自分の仕事を放棄して他人の仕事に積極的に資本を投下(誹謗中傷など)。
しかしそうして安い安心を買ったところで、何一つ成果にはならない。
匿名の誹謗中傷は一時的に安心できるかとしれないが、それで心を埋めても真の承認は得られない。
よって、無駄に資本を投下したことに起因して心はさらに貧困化。
より強化された承認欲に駆動され、さらに他人に資本を投下。負の自己強化。搾取されている層が搾取の構造を必死に支えている構造。自家中毒症にも気が付かない。」

「無能を永遠に無能に留め、有能を有能に押し上げる遺伝的な構造なのかもね🥳」

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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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