顎は上げてはいけない?

技術選手分析
井上尚弥の嫌がるディフェンス
嫌がる≒ディフェンス ディフェンス≒予測

井上尚弥、メイウェザー、モハメド・アリなど、強い奴は何故顎が上がるのか。

顎は上がる

下の動画では、股関節が強いことが「顎が上がる」理由の一つであると説明しました。

この記事で説明するのは、もう一つの顎が上がる理由。

冒頭の動画の井上は、危険な空間を嫌がりながらパンチしているように見えませんか?

その延長線上で顎が上がっている。

僕はこの感覚を知っています。初心者の頃の感覚。

メイウェザーやカネロ、モハメド・アリなどの超一流を見た時に感じるのと同様のもの。

左フックと全体と部分
パンチと攻撃と防御 相手の反撃に対応できることを前提にパンチすると、本能による自動システムはその為の体のバランスを保ちます。 バランスが崩れないのでブレーキ効果による体幹と腕の運動量の交換が効率化し拳の加速度が高まります。「打たせないぞ」と...

「顎を上げるな」を絶対視した場合は、上記の井上やメイウェザーのような「嫌がりながらパンチ」の可能性が排除されてしまうかもしれません。

ディフェンスの為の技術である「顎を引く」が、むしろディフェンスを損わせる可能性があります。本末転倒。

また、戦いは対応の連続です。「こうすれば正解」なんてものはありません。

状況に応じて柔軟に方針転換を繰り返すことが正解です。

「チョキで勝てる」
などと言う奴の話は聞くべきではない。

「顎は引くべき」などと、ある構造の一面を見ただけでそれを理解した気になり、物事を多面的に”見ようとしない”のがバカ。

モハメド・アリの嫌がるディフェンス
隠れるディフェンスについて

「顎を引く」「ガードを上げる」はある状況では必要です。しかしそれはボクサーの動きの自由を奪い、ディフェンスを損なわせるものであってはいけない。

「ディフェンス(固定観念)」への執着を手放した時に対応能力が開眼し、「ディフェンス」が達成されます。

金が欲しいと願うほど、他人(≒金)に嫌がられます。金(≒人)が離れていきます。

一方で金を使える場所には人が集まります。そこには機会が運ばれます。機会は金を運びます。
金を使う≒人と出会う≒機会と出会う≒金が増える

逆も然り。

対象を認識したらそれにたどり着けない罠。

人の認識の罠
僕がシコシコと独力で進めている数学カテゴリを見てくれている方なら、もしかしたら既に気がついているかもしれません。※データを見る限り、このカテゴリにも二桁以上の読者がいる! 数学は人の認識です。前提から結論までの論理構造の同値変形。 簡単に説...

ブッダ「執着を捨てろ」
ブルース・リー「考えるな、感じろ」

上記の格言ははこの構造の話。

冒頭の問いの答え。

「『こうあるべき』を捨てた自然体だから強い」

顔を隠すディフェンス
顔を隠すって俺が表現してるものなんだけど メイウェザー、カネロ、デービス、エニス,etc. 見たことあるはず ・相手のパンチの軌道から隠れて、心理的に攻撃の動機を潰せる ・顔面の重心を隠して衝撃を首の回転で吸収しやすくなる これ、実は無意識...

前重心vs後ろ重心
上のカネロとクロフォードは良い教材だと思います。 前重心 僕は前重心、後ろ重心という分類が嫌いです。意味と価値のない恣意的な分類に見えるから。 子供が「アカレンジャーはパワー」「アオレンジャーはスピード」と分類したがるのに似たものを感じます...
【顎が上がるのは】陸上の天才少年に学ぶ身体の使い方【悪いこと?】
ヤバい少年を発見しました。 股関節主導の走り ドルフ・ブレイズ・イングラム君7歳。同世代のアメリカ記録を大幅短縮しました。僕より走るの速いです。7歳ですよ、この走り。100mを13秒48。 イングラム君の走り方、特徴的です。顎が上がっていて...

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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