
ブライアン・ノーマンのハイガード
大腰筋ディフェンス
ノーマンは、ハイガードで頭を覆い隠したまま胸椎の側屈で腹を守っています。
至近距離で相手のパンチから腹を守るために腕を下げたら危ないことは、皆さんは知っていると思います。仮に相手にそれを気が付かれたら致命的です。
しかし、大腰筋が弱い場合は胸椎の側屈を腕や肩の動作による代償が起こると考えられます。すなわち、顔面ががら空きになります。危険なのを分かっていたとひてもそれは起こってしまいます。
“実戦で”自然に大腰筋の収縮が起こらないなら腸腰筋のトレーニングをお勧めします。
鏡の前で意識すればできることと、何も考えない自然体で起こるのは根本的に異なります。

マイク・タイソンの攻防一体大腰筋ボクシング
ノーマンのディフェンスは抽象すればタイソンと同型。すなわち、ディフェンスの実体が同じと考えられます。
タイソンのヘッドムーブメントもノーマンのハイガードも、胸椎の側屈により腹をカバーするのも大腰筋に説明させられます。
十分条件ではないにしても、必要条件にはなると考えられます。
仮に上の命題が真だとするなら、これを無視して語られるディフェンス論は無価値です。上手くいかせられるのは才能のあるボクサーだけ。
ディフェンスはボクシングの重要な説明変数です。従って腸腰筋を無視して語られるボクシング論も論外となります。
太い腸腰筋→骨盤前傾→胸椎後弯→肩甲骨外転①
また、肩甲骨外転→肩甲骨ロック→上腕内旋→ナックルを当てるパンチ②
太い腸腰筋→股関節ロック→斜め推進→二軸打法②
股関節ロック→サークリング→アウトボクシング③
と言い換えると仮定するなら、ボクシングシステムの核は腸腰筋てまあると言え、各々のボクサーのはスタイルの差は、表出の仕方が異なるだけだと考えられます。

カネロのパーリング
カネロのパーリングも同様に腸腰筋が重要な説明変数になっていると考えられます。

右大腰筋を収縮させたままのジャブ
前鋸筋小胸筋と腕の推進方向が一致するから力が出しやすいのだと思うわ。

大腰筋パンチの練習

練習の偶有性
偶有性 上の記事でも説明していますが、「偶有性」は難しいか馴染みのない概念だと思います。 偶有性 アリストテレスの用語で、endekomenonの訳語。 存在することもしないこともありうるものの在り方をいう。 僕の解釈で偶有性は、ある行為や...

股関節ロックと足運び
カネロとGGGの共通点 GGGやカネロが前進する場面で後ろ脚が前脚へ巻き込まれるのが分かると思います。 内転筋や腸腰筋が強いことが原因と考えられます。 あくまでもこの動作は無意識下で起こっていることで、彼らはそれを意識していないと考えていま...

のけ反りディフェンスと股関節ロック
1.股関節を内旋内転でロック 2.みぞおちを潰す(胸椎後弯) 1股関節の開閉についての記事で説明していますが、股関節の構造から、例えば骨盤が後傾すると、それに押された股関節は外転外転屈曲を起こすと推察できます。言葉としては三軸に定義されてい...

井上尚弥の左フックと股関節ロック
これから何度かに分けて、井上尚弥の技術を発生させている前提を明らかにすることを試みます。 まずは股関節ロックから。下のパラエストラ天満長濱クラスの動画を見てください。力の循環について説明しています。 視覚的に理解しやすいように大袈裟に表現し...

股関節ロックとコンビネーション
井上尚弥のコンビネーションを考えます。 コンビネーション 上の記事で股関節ロックと大腰筋パンチによるエネルギー交換の話はしています。 マイク・タイソンのパンチも同様に解釈できます。 大腰筋パンチの体重移動 パラエストラ天満のショート動画で説...
コメント