アルファ・オスと悟りとノブレス・オブリージュ

よもやま話メンタル
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アルファ・オス不在の巨大な群れの暴走

アルファ・オスとベータ・オス

日本語の記事が無かったので英語で。

【α male and β male】
Alpha male and beta male, or simply put alpha and beta, are pseudoscientific terms for men derived from the designation for alpha and beta animals in ethology. They may also be used with other genders, such as women, or additionally use other letters of the Greek alphabet (such as sigma). The popularization of these terms to describe humans has been widely criticized by scientists.[1][2]

Both terms have been frequently used in internet memes.[3] The term beta is used as a pejorative self-identifier among members of the manosphere, particularly incels, who do not believe they are assertive or traditionally masculine, and feel overlooked by women.[4][5] It is also used to negatively describe other men who are not deemed to be assertive, particularly with women.[3][6]

Wikipedia

Wikipediaの説明の通りドラマとかネットでよく見ますね。αとβ。
群れのボス猿がα、それに従うのがβ。人の社会的なヒエラルキーもそうなっていますよね。

僕が思うにニーチェの「超人」、オルテガの「貴族」、ブッダの「悟り」はアルファ・オスの境地です。大衆化した現代社会では困難を極めますが、人類史的には程度の差こそはあれ割とありふれたものだと思ってます。

経済的発展と技術革新が地域にいたアルファを殺した結果、社会から秩序を失わせているのではないかと思うんですよ。

悟りとアルファ・オス

アルファ・オスに求められる能力、
それはきっとユヴァル・ノア・ハラリの言う「虚構」を創り上げる能力。「聖書」や「仏教」、また「経済的合理性」であり「科学」。
アルファ・オスの世界観がベータ・オスを支配し、群れの統率を可能にします。

常識を盲目的に信じるのはベータ・オスであり、常識を破壊しようと考えるのがアルファ・オス。
これはテストステロンが影響してるんじゃないかなぁって思います。

ニーチェの超人思想はベータ・オスに甘んじることなくアルファ・オスを目指せと説いていると解釈できます。テストステロンがドバドバ分泌されているのが超人だと考えるとニーチェのマッチョ思想も納得です。

【テストステロンの作用】
筋肉増大。
・骨格の発達。
・女性の男性ホルモン分泌の分泌量は前述通り男性の5-10%程度で、陰毛の発毛に関与する。

ノブレスオブリージュ

長濱説の解釈ではニーチェの言う「超人」やブッダの「悟り」という境地はアルファ・オスにのみ与えられた特権です。

群れには必ず敗者と勝者がいて、平等なんてありえませんから、支配者と非支配者に別れます。

勝者総取りの弱肉強食が自然の掟。勝者は群れを率いる為により強く賢く、敗者は支配者の駒としてより弱く愚かに、そんなフィードバックループが群れを支配しているのではと僕は思います。

動物レベルの小さな群れならこの弱肉強食の掟は理にかなっていると思います。群れの敗者は生き残るためにベータになるか、別の群れを作るのみ。
ただ、人の群れは巨大で勝者の利益があまりにも大きすぎます。また自然界は勝者が死ねばそれで終わり、構造が固定化しません。しかし人の社会は勝者の利益は子孫へ受け継がれ、その構造は固定化してしまいます。

産業革命の恩恵を受けた欧米とそれを受け損ねたアフリカを見てください。
先祖の獲得した利益が子孫を繁栄させ、それが固定化してしまっています。もしこれが続くとどうなるのかは歴史を見れば明らかで、一部の持つ者と大勢の持たざる者の争いを助長し、社会秩序を破壊します。

明治維新やフランス革命、共産主義革命などはその代表例です。今起こっているインフレを紐解けば、先進国対発展途上国の階級闘争に行き着きます。

フランス革命】
(フランスかくめい、: Révolution française, : French Revolution )とは、フランス王国1789年7月14日から1795年8月22日にかけて起きたブルジョア革命[2]フランス革命記念日(パリ祭)はフランス共和国の建国記念日でもあり、毎年7月14日に祝われている[3]

フランス革命を代表とするブルジョア革命は、封建的な残留物(身分制領主制)を一掃し、

資本主義の発展(法の下の平等経済的自由・自由な私的所有など)
資本主義憲法の確立(人民主権権力分立自由権(経済的自由権)等の人権保障を中心とする原理、典型例としてフランス憲法)を成し遂げた[2][4]

Wikipedia

歴史的には「才能」や「先祖から受け継いだ資産」といった持つ者の特権を認めてしまい、一方で彼らにその対価としての義務を負わせることで、持つ者と持たざる者の争いを緩衝してきました。
「ノブレスオブリージュ」「武士道」「騎士道」はその一種で、特権階級はその利益を社会へ還元する義務を文化的に負わせられました。

明文化された社会制度としてではなく、「独り占めはダサい」「金にガツガツするのは卑しい」「判官贔屓」というような文化的な価値観がこの枠割を果たしてきました。今の日本にも辛うじてこの名残は見つけられますが、加速度的に失われているはずです。

騎士道や武士道など、特権階級の思想が金儲けや金貸しに一定の距離を置いているのは社会秩序を守る為の先人の知恵と言えるのです。江戸幕府が特権階級である自覚を失い堕落した時代(明治維新期)はテロが頻発しました。

近年は安倍晋三元首相の殺害、岸田首相暗殺未遂、フランスの暴動など、世界中でテロが頻発しています。これらはフランス革命、明治維新等と全く同じ構造から演繹されています。

一昔前の日本になら少しは武士道的精神は残っていたはずですが、近年はそのような文化の名残は失われています。つまり暴力革命はすぐそこまで来ているんです。

政治家や資産家などの特権階級がノブレス・オブリージュ(高潔さ)を保っている内は社会は安定します。しかし今のように、特権階級がそれにあぐらをかいた場合、社会の秩序は崩壊へ向かいます。

社会という前提があってこそ成功が成立するのだということを忘れ、自分の努力や才能のみでのし上がった、というような表現はその典型だと感じます。

次世代は前世代の成功者の姿を模倣しますから、これが続けば個人が才能により獲得したものは独り占めされ社会へ還元されなくなります。結果、貧富の差が拡大し血みどろの階級闘争へ発展します。

個人に限らず国家においても同じことが起こっています。特権階級である先進国が義務を放棄し特権のみを行使し続けた結果、少しづつ用意をして力を蓄えてきたロシア、中国、中東はついに既存の秩序をひっくり返す階級闘争を開始しました。旧ソ連が力をつけてアメリカと対立を始めた1970年代にも今のようなインフレが起こりました。今回のボスは中国ですが同じような構造です。

【ノブレスオブリージュ】
ノブレス・オブリージュnoblesse oblige フランス語: [nɔblɛs ɔbliʒ])とは、日本語で「位高ければ徳高きを要す」を意味し、一般的に財産権力社会的地位の保持には義務が伴うことを指す。

Wikipedia

武士道(ぶしどう)とは、日本の近世以降の封建社会における武士階級の倫理・道徳規範及び価値基準の根本をなす、体系化された思想一般をさし、広義には日本独自の常識的な考え方を指す。

Wikipedia

【騎士道】
騎士道とは主に中世ヨーロッパの騎士階級に浸透していた情緒、風習、法や習慣を総称する単語であり、騎士たる者が従うべき規範である。 騎士道はキリストの戦士の行動規範として中世盛期に生まれ、その後徐々に民の模範としての規範に姿を変えながら、近世まで西欧国家のほぼ全てに存在した。

Wikipedia

身近な例はSNSに溢れています。
機会に恵まれただけの成金や選ばれし能力を持つ天才が特権階級としての義務を放棄し、権力を乱用した結果、持たざる者の攻撃の対象に成り下がっています。特権階級が尊敬されるどころか攻撃の対象になるのは、フランス革命で貴族が断頭台へ送り込まれたのとそっくり。きっと同じ前提から同じ結論が演繹されています。

文明の末期においては特権階級は悪評がたちますが、それは義務を放棄したから。基本的には尊敬されています。時代劇などからその名残を感じるはずです。

今はきっと崩壊の前夜。
キリスト教徒であった新渡戸稲造が日本の武士道の喪失を嘆いたのは、ニーチェやオルテガが先進国に住む人々を末人や大衆と罵ったのと同じ理由です。

今は彼らの予言通りにことが運んでいます。

効率化の追求はマスマーケティング、拝金主義、学歴至上主義を生み、社会に住む個人の自我同一性の獲得を阻み、地域共同体(小さな群れ)を破壊しました。
社会への帰属意識の薄れは特権階級の高潔さ(ノブレス・オブリージュ)を失わせ、独善的な暴力による革命を導きます。

マルクスの社会、経済、政治に関する批判的な理論(マルクス主義)では、有史以来の人間社会は階級対立を通じて発展するとされる。資本主義の下にあって階級対立は、生産手段を管理する支配階級(ブルジョワジー)と、賃金と引き換えに労働力を売る労働者階級(プロレタリア)の間に現れる。マルクスは、史的唯物論(唯物史観)として知られる批判的方法を以て、以前のどの階級社会とも同様に、資本主義が内部崩壊を引き起こし、新しいシステム(社会主義)へと変革されると予測した。

Wikipedia

孤独にアルファを目指せ

他人への迎合を拒み、自分の信念(世界観、価値観)を研ぎ澄ませ、自分の道を歩む人が「アルファオス」です。そうすることでセルフ1(理性)とセルフ2(本能)の調和(自我同一性の獲得)が起こります。あなたのアルファとして創り上げた哲学にベータは惹きつけられます。
アーティスト、科学者、数学者、哲学者、宗教指導者、カリスマ経営者。アルファは全て独自の哲学、物語を持ち、それでベータを率いています。

アルファの世界が「極楽」であり「悟り」なのだとブッダは教えてくれたのだと僕は解釈しています。
今はそれぞれの地域、分野で明治維新期と同じくアルファが求められています。

英雄を目指す必要はありませんが、アルファとして君臨を目指すならアルファ不在の今は絶好の機会。

アルファの条件

ニーチェもオルテガもブッダもマルクスもダーウィンもニュートンも才能が開花したのは孤独を経験したから。
他者からの常識といった虚構を植え付けられない場所で、己の思考を磨き研ぎ澄ませて独自の、たった一つの世界を創り上げていった。

この作業がアルファには必要なのでしょう。人は「虚構」を現実のものとして扱いますから、アルファにはその虚構を創り上げる時間と資源が必要なのです。

「孤独に歩め、悪を成さず、求めるところは小さく、林の中の像のように」
過去の賢人は「孤独と共にあれ」と教えてくれています。

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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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