ネット上で頻繁に見られる詭弁と誤謬

よもやま話
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ネット上の詭弁に頭を悩ませるのは今日で最後。

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藁人形論法

ストローマン: straw man)は、議論において、相手の主張を歪めて引用し、その歪められた主張に対して反論するという誤った論法、あるいはその歪められた架空の主張そのものを指す[1]ストローマン手法藁人形論法案山子論法かかし論法)ともいう。

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SNSの炎上で頻繫に見かけます。
めちゃくちゃな論理で個人の人格攻撃にまて発展してくので質が悪い。詭弁を展開していることすら理解していないアホの言うことなので相手にせず無視してしまえばいいのですが、僕も心のある人間なので傷つきますし、無意味に人を傷つけているのアホを見るとイラつきます。

SNSやっているとアホに粘着されることがあると思います。

そんな時に「詭弁」の論法を知っておくことは心身の健康を守るために有用です。
詭弁はいくつもテンプレがあるのですが、今回特に共有したいのは藁人形論法です。

詭弁(詭辯、きべん、: σοφιστική)とは、主に説得を目的として、命題証明の際に、実際には誤っている論理の展開が用いられている「推論」である。誤っていることを正しいと思わせるように仕向けた議論。奇弁危弁とも。意図的ではない「誤謬」とは異なる概念である。

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意図せず詭弁を行うことを誤謬というようですね。
ここでは分かりやすく詭弁で統一します。

藁人形論法を使う人はそれを使っている意識はなく、恐らく感情で議論した結果、結果的にそうなっているだけです。
感情論なので論理的には破綻しているのですが、その議論を見ている野次馬がいちいち主張の論理的な展開を追うことをしないといという一点を利用して、破綻している論理を押し通すことができます。

SNSは切り抜きやTwitterなどのように断片的な情報だけが公開され、背後の重要な文脈が隠されています。
これはSNSを使っていれば、というか日常会話さえできていれば理解できることなのですが、一部の利用者は情報の文脈を理解するための労力を払うことも、行間を読むための想像力を働かせることもできません。
アホなので印象で判断し感情で議論し炎上させます。殺人(被害者の自殺)にまで発展するケースもあり、本当に悪質。

炎上に加担しているのはネットユーザーの1%に満たないようなのですが、拡声器の役割を果たすSNS上では、拡大されたアホの意見がまるで人類の総意であるかのように振る舞ってしまいます。

ひろゆき氏が頻繁に使うのも藁人形論法。
「データはあるんすか?」で巧妙に論点を逸らしていくあたりこの論法に手慣れています。
未来や未知についての議論には客観的、統計的に有用なデータ(根拠)が示せないことがほとんどです。
スマホが必要かどうかの統計をとっていたら、スマホは生まれませんでした。

勝間氏は恐らく「実名を保証する手段があれば個人の攻撃性を抑えることができる」を論点としていますが、ひろゆき氏は「”現時点”での実名の有効性」に論点をずらして雰囲気だけ優位に立っています。
勝ち負けにこだわっているような、ただの口喧嘩の様相で、合意形成や問題解決などは行われず誰の役にも立っていないと僕は感じました。

藁人形論法

藁人形論法は相手の主張を都合のいいように拡大解釈することで論点を逸らし、最終的には相手の人格を攻撃することで聴衆を納得させる論法です。

「女性と子供は体力面で男性より劣る傾向にあるため、災害現場では女性と子供を優先して避難させる」。
これは「女性と子供が大きな男性を救助しようとしても足止めを食うだけ。それに、もしも状況が悪化した場合、体力がない順に犠牲になるから、先に避難させた方が救助の労力と犠牲を小さくできる、だから先に避難させる」このような合理性を導く文脈が隠されているわけですが、表面上は記載がありません。

藁人形論法は表面の字面だけを拡大解釈して「女性差別」「男性差別」「児童差別」のような論点(藁人形)を新たに作り出して、相手を非難していきます。
以下簡単に僕がパッと思いついた詭弁を展開してみます。

「女性より弱い男性もいる、男性より強い女性もいる」
これはごく一部の事例だけを見て一般化する詭弁で「早まった一般化」と呼ばれます。

「男だけ救助に充てるのは男女差別だ」
これは論点のすり替えです。救助の効率という論点を男女の機会均等へすり替えています。

藁人形論法は相手の主張を拡大解釈し論点をすり替えた後で、さらに「誰々は差別主義者だ」と感情論で攻撃を開始するのです。
この手の論法はよく見かけると思いませんか?
特にSNSやyoutubeで。
全て詭弁で論理的には破綻していますので、相手にしなくてもOK。

災害現場の例に挙げたような詭弁を展開するアホがいたと想像してください。
そいつは足を引っ張って犠牲者を増やすだけですよね。この手のアホの存在を許すと結局は誰も得しないわけです。
だから、もしアホに遭遇したら「詭弁乙」でアホであることを認識させてあげてください。

詭弁は古代ローマの時代に聴衆を意図的にコントロールする目的で開発され発展してきました。幸い詭弁家の手法は看破され駆逐されました。
古代の天才が詭弁家を論破する手順を開発しています。つまり現代には既にその対抗策があるんです。
数千年前に駆逐されたはずのアホがSNSによってまた湧いて出てきていますが、古代ローマ人がやった方法でやっつけましょう。

また詭弁を知ることは自分を客観視する能力も鍛えてくれます。
僕は時々誰かを否定したくなることがあります。
しかし、冷静になれば論理的に正しいくない詭弁であったりするんですよね。
詭弁を理解することは一旦冷静になって自分がおかしなことを言っていないか、感情に流されていないかを顧みる指標としても有用だと思います。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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