前腿の筋肉はいらんのか

よもやま話
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股関節おじさんとして股関節の話ばかり、膝の否定ばかりしてきました。

誤解を生んでしまいそうなので一旦腿の筋肉と膝の役割について考えてみます。

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膝の役割

そもそも人体に不要なものはありません。
どの部位をとっても大きな意味があり、大切な役割を果たしています。

ただし、人体は微妙なバランスで成り立っているので、使い方、具体的には「姿勢」を間違えてはいけないという点もあります。
姿勢が変わると使われる筋肉の配合が変わってしまうからで、時に大きな違いも生み出してしまいます。

ちょっと分かりにくい画像で申し訳ないんですが、下図は股関節と膝関節の回転力に起因した地面反力の向きを表現した図です。
パンチ打つために骨盤を回転させる、つまり身体を推進するのは股関節であることが一目両全です。

以下の記事では過剰に前腿が効いてしまうような姿勢はよくないと解説していますし、その考え方は変わりません。
前へ身体を押す時、つまり股関節を伸展させるときは前腿は緩んでいた方がいいんです。

股関節の屈曲筋群

股関節を曲げる時に使われる筋肉です。
トルクは関節の回転力を意味します。

このグラフからわかることは、20°付近(伸展位に近い位置)で大腿直筋の筋力が最大になります。

また腸腰筋は股関節を深く曲げた90°付近で筋力が最大化し他の筋肉に対する優位性が高まっていきます。

引用

大腿直筋は寛骨と脛骨を繋いでいる筋肉です。

膝関節の伸展と股関節の屈曲が主な役割です。

そして上のグラフからわかるように、伸展位では大腿直筋の筋力が高まります。

伸展位に近いとは構えて真っすぐ立ったような場面のことです。

腸腰筋が優位になるのは腿を高く上げた姿勢です。

少し脱線すると、腸腰筋を鍛えるなら股関節を深く曲げた姿勢から負荷をかけられるトレーニングが向いていますね。

こんな時は大腿直筋が優位に股関節屈曲に働きます。

股関節の曲げ伸ばしは力を発揮するだけではなく身体のバランスを保持するためにも大切な動作です。

ボクシングは対人競技で相手の動きに合わせて動けることの重要度が非常に高い競技です。

動きながらバランスの安定性を失ってしまうのは危険です。
僕は股関節に上半身を乗せて骨格で立つ度合いを高めることを推奨していますが、完全に骨格で自立することは不可能です。

股関節や膝関節の筋肉の協調により安定した姿勢を実現します。

また踏み込んでいくときも股関節をバウンドして弾ませることを推奨していますが、完全に股関節と骨格だけで勢いを制止するのは不可能です。

右ストレートを打つ時も軸脚を身体へ向けて骨格で勢いを制止することを推奨していますが、完全に前の腿が脱力することは不可能です。

そうなると勢いに負けてつぶれてしまいます。

他にも相手のパンチに対して後ろに退いて躱す場面では、後ろへ身体を押す力が必要になります。

まとめ

人体に不要なものは存在しません。

膝を使うことが良くないのではなく、膝を主として動くことが良くありません。
脚の本体はケツです。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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