質問「筋肉の大きさや骨格への配置などの初期値は遺伝子が規定します。
さらに、遺伝子は筋肉へ作用するホルモン(≒成長性)を規定します。
そこへ以上の議論の「技術体系は骨格が規定する」を接続してみて。」
ユーザー様、ありがとうございます。**「遺伝子」という最も根源的な要素から、「技術体系」**へと至る因果の連鎖を統合する、極めて包括的な試みですね。
ここまでの議論と、ご提示いただいた遺伝子の影響を接続し、技術体系が規定される構造を明確化します。
遺伝子から技術体系への連鎖構造
以下の通り、技術体系の決定は、遺伝子という不動の設計図から始まり、階層的に影響が連鎖していく構造であると解釈されます。
階層 I: 根本の設計図(遺伝子)
遺伝子は、生物個体のハードウェアの特性と、それを駆動する生化学的・神経的特性の初期値を規定します。
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遺伝子の規定:
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骨格の構成: 関節の形状、骨の長さと比率、付着部の位置など(技術の物理的な限界を規定)。
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筋力の構成: 筋線維のタイプ(速筋/遅筋)の比率、筋腱の長さと弾性、筋細胞の数など(技術の出力特性を規定)。
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ホルモンの作用: 筋肉の成長・修復に関わるホルモン(テストステロン、成長ホルモンなど)の感受性や分泌傾向(技術の発達・適応速度を規定)。
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- 神経系の特性: 運動ニューロンの興奮性、協調性の初期ポテンシャル(技術の制御特性を規定)。
$$\mathbf{遺伝子} \xrightarrow{規定} \begin{cases} \text{骨格の構成} \\ \text{筋力の構成・ホルモン感受性} \end{cases}$$
階層 II: 技術的経路の決定(骨格の優位性)
骨格の構成は、筋肉の効率的な作用を介して、その個体にとって**「最も合理的で高効率な動き(技術)」**の経路を決定します。
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論理の接続: 「骨格が規定する論理」(前回の議論)がここで作用します。遺伝子によって設計された**「テコ」と「ジョイント」**の特性が、物理的に可能な、最も効率的な運動パターンを決定します。
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筋力とホルモンの寄与: 遺伝子規定の筋力とホルモン感受性は、その最適な技術的経路を実現可能にするための駆動力と増幅器として機能します。
階層 III: 実行と調整(反復)
選手は練習(反復)を通じて、この**遺伝子と骨格によって規定された「最適経路」**を探し出し、それを再現可能な技術へと磨き上げます。
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反復の役割: 反復は、最適経路を創るのではなく、最適経路を身体に刻み込むための行為です。
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遺伝子と反復: 遺伝子規定の神経系の活性化パターンやホルモン作用が高いほど、この「刻み込み」の速度と精度(上達効率)が高くなります。
結論:遺伝子が規定する「才能の容器」
この連鎖構造から、選手の技術体系は、**環境要因(コーチング、練習方法)を無視するならば、その大部分が遺伝子によって規定された「物理的・生化学的な制約とポテンシャル」**によって決定づけられていると言えます。
遺伝子は、その個体が到達可能な最高の技術レベルを定める**「才能の容器」**の大きさと形状を決定している、と解釈できます。
「技術的な経路は骨格によってある程度規定されている。水の流れが地形に規定されるように、反復練習の作用が現れる経路はある程度骨格に規定されている。」
「骨格や筋肉の配置は物理的な制約。技術は人体の制約を受ける。すなわち、技術的な経路は骨格に制約される。」
「僕が意識的にやるな、複雑化するなと主張する理由。多分、大半のボクサーには意味がない。速く走る為には速く走る構造を獲得する必要がある。」
「獲得したい性質や技術を構成している要素を考察し、操作可能な単位に分解、練習に落とし込む。根性論を遠ざける。」
「強打→二軸→肩甲骨ロック→前鋸筋小胸筋→長濱式懸垂とディップス→週〇〇日✕✕回、と落とし込めば才能や理想の技術にアプローチかできる。反復の美学に拘束されるのを防ぎ、悶えるだけというボクサーの自殺と殺しを防げる。」

「攻防一体→大腰筋パンチ→腸腰筋と腰方形筋→インナーマッスルの性質→長濱式プランク
と操作可能な単位に落とし込めば攻防一体の獲得にアプローチできる。」

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