直交座標系
転置行列が直交行列であるような空間、すなわち、転置行列と逆行列が一致する条件を考える。
直交行列と転置行列
直交行列
MTM = M MT = E
逆行列
$\displaystyle AB=E=BA$
直交行列
基底ベクトル
基底ベクトル(basis vector)は、ベクトル空間(空間上のすべてのベクトル)を線形結合によって一意に表現するための、線形独立なベクトルの集合のことである。主に、空間内の座標系を構成する基本要素として機能し、その数(次元)は一定である。2次元空間では2つ、3次元では3つのベクトルが互いに平行でなく、かつ空間をすべて張る(カバーする)必要がある。
引用AI
上のウィキの定義を見た瞬間の疑問は、「なんで転置して行列積して単位行列なら直交やねん???」だと思います。
行列集合Mから任意に行列Aをとってきた場合に、
$A^{t}A=AA^{t}=E$
が成り立つなら、行列Aの任意の要素(※)は直交しますよ、という意味だと思われ。
※基底ベクトル
行列Aに格納される要素が基底ベクトルだと仮定するなら、定義より、任意に要素を選んだ場合のその内積は
$⟨a,b⟩=\|a\|\|b\|COSΘ$
また、弧度法の定義より
$COS90°=COS\dfrac{π}{2}=0$
つまり、要素が常に直交(※)する行列Aから任意に$i,j∈A$を選んだら当然に
$i≠j⇒0,i=j⇒1$…①
となる。同じ向きのベクトル以外は0。
※基底ベクトルは任意の元が直交
また転置行列は行列jと列iを入れ替えること。つまり
$a_{ij}=a_{ji}^{t}=1$…②
行列$A$をn行1列、行列$A^{t}$を1行n列だと仮定して①②を頭の中で展開するとイメージしやすい。
それは対角線が全て1、それ以外が0の行列。
あれ?これ単位行列じゃね?
単位行列はその対角成分に 1 が並び、他は全て 0 となる。行列要素を ai, j とすると次のように書ける。
$\displaystyle a_{i,j}=\left\{{\begin{matrix}1&(i=j)\\0&(i\neq j)\end{matrix}}\right.$
ウィキペディアの定義は、行列集合Mから任意の要素二つの内積が0になる行列A(※)を取り出した場合、それとその転置行列との積は
$AA^{t}=A^{t}A=e$
になる。
それはi=jではない任意の要素が直交するから。つまり、これが直交行列と定義できる。
ついでに逆行列と一致してるね。やった!
※正規直交基底と言うらしい
この説明を聞くと、上記のような直交座標系の行列と、そうではない、例えば歪んだ座標系や偏りのある斜行座標系なら、直交行列の定義は成り立たない、すなわち、空間の歪みを考慮するなら、直交行列の性質ではそれは語れない、と言い換えられる。
そうする為には、直交行列と斜行行列などの歪み行列を橋渡しする写像が必要になるよねと。
ところで、重力は空間を歪ませるらしいじゃん?
証明
Aが、正規直交基底ベクトルで構成されるなら、内積と転置行列の定義より
$a_{ij}=a_{ji}⇒⟨a_{ij},a_{ji}⟩=\|A\|\|B\|1=1$
$a_{ij}≠a_{ji}⇒⟨a_{ij},a_{ji}⟩=\|A\|\|B\|0=0$
すなわち、行列Aとその転置行列の添字が一致する場合は1、それ以外は0※。
※添字の一致だけを考察するこの形式って、行列の計算から視覚的な形ってノイズを捨像してくれるんじゃね?
単位行列
単位行列はその対角成分に 1 が並び、他は全て 0 となる。行列要素を ai, j とすると次のように書ける。
$\displaystyle a_{i,j}=\left\{{\begin{matrix}1&(i=j)\\0&(i\neq j)\end{matrix}}\right.$
ただし、1, 0 は係数環の単位元と零元である。
$\displaystyle {\begin{bmatrix}1&0&\cdots &0\\0&1&\cdots &0\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\0&0&\cdots &1\end{bmatrix}}$

従って、正規直交基底=直交座標系においては※、
$AA^{-1}=A^{-1}A=A^{t}A=AA^{t}=E$
※正則である必要もあるが、正規直交基底に正則行列は包含されていると直観で判断してますので、詳しくは調べてね。
正則行列は逆行列が一意に定まる。また、そこでは行列を転置させれば(≒裏返せば)、逆行列が得られる。
この性質は、逆行列の特定って超絶煩雑な手順を省略してくれるから嬉しい。
コメント