

側頭部フック
ロングレンジからフックで側頭部を狙おうとすると、必然的にそこを擦るような軌道になります。
この場合の動作はストレートやジャブと類似するので、必然的にそれらと同様の予備動作が起こります。
すなわち、相手のフックとストレートの区別を困難にします。

ストレート
カネロのワンツーがキレイに相手の顔面へ吸い込まれる理由は、ロングフックが打て、かつそれを多用するからだ、と解釈できると思います。
ヒトの反射的な反応速度から演繹的に考えるなら、フックとストレートの予備動作が類似していることがどれほど相手のディフェンスを困難にするかは想像に容易いと思います。
カネロと同様の説明はマイキー・ガルシアやゴロフキンにも当てはまるだろうと思います。
大腰筋パンチ
その為にはストレートとフックが大腰筋パンチである必要もあります。
そうでない場合は、ストレートがガードの隙間へ通せません。
腕を上げれただけの相手にそれは防がてしまいます。


フックの打ち方
相手の側頭部をナックルで擦るように腕を放り投げると、ロングフックになる確率を高められると思います。
実戦で難しいなら、始めはサンドバッグを擦るように打ってみてください。

ロシアンフックのナックル
ただし、大前提は骨格です。
僕の統計上は大半のボクサーがカネロやマイキー・ガルシアのようにフックを投げるのが苦手です。
ほとんどが「フックが苦手」と言います。恐らくは骨格に由来しています。
腸腰筋を徹底的に鍛える必要がありますが、大半は「自分は強い骨格をしている」という傲慢さ(ダニングクルーガー効果)に足を引っ張られて努力を怠ります。
この手の「俺は生まれつき賢い」「俺には才能がある」という自らの傲慢さに苦しめられているのは僕だけではないはずです。
視点を変えれば、そう思えるからこそ努力が可能となります。
「俺は天才だ」と思えない奴は努力しません。
つまり、そう思える人には本当に才能があるはずだからこそ、自分の愚かさと向き合うべきです。
成長の燃料を愚かさとして浪費しない為に、ダニングクルーガー効果は知っておくべきです。無能ほど「自分は賢い」と思って努力しません。
一流が謙虚で、SNSの廃人ほど傲慢なこととも整合します。
僕のパラエストラ天満での経験に限定されますが、現実と整合する合理的な認識と努力の両輪で競技力は向上します。
一流になれるのか否かは神のみぞ知るとしても、努力はある程度は実を結びます。





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