ブレーキ効果

脛骨を骨盤へ向けて床を踏むことでブレーキ効果により推進力とブレーキの反力が合成されて腕を加速させます。
膝の曲がる姿勢が良くないのは、一つは床を強く踏めんで体を加速させられないから。次にその推進力を骨格で制止でかないから。
一流の姿勢は生理学的、解剖学的、力学的必然として、ある一つの形に収斂していると考えられます。
上の一流の立ち方が自然にできるボクサーはほとんど居ません。見様見真似で膝が曲がり、冒頭の僕のような姿勢になります。そして、それを自覚しません。
カネロやメイウェザーのモノマネはできますか?
恐らくは、8割は「できない」ことを自覚しているだろうと思います。残りの1割は「できる」と自信を持って言うが、できていない。
残りの1割は当たり前にできる故に、そんなことを考えたことすらない。
以上から、このブログの読者にはできる人はいないと推理できます。
バカにしているのではありませんよ。
あなたの足を引っ張るのは、常にあなたの中にいるバカです。それを遠ざけけほしくて言っています(ダニングクルーガー効果)。
「自分はできる」及び「自分は知っている」という愚かさな態度は、ボクシングに限らず人生を破壊します。

閑話休題。
脛骨で床を踏み強くブレーキできることは、ブレーキ効果によりパンチの勢いを高めるだけでなく、強い反発により体勢を即座に立て直させ、その次のディフェンス、及びカウンターの速さを高めます。
この連鎖反応の起点は「股関節ロック」です。それはざっと思いつく限りで二軸、ゲンコツ、背屈ロック、肩甲骨平面、大腰筋パンチ(ディフェンス)などを引き寄せる、論理的な自己増殖構造にあります。


また、脛骨での接地による股関節内転内旋位の強調は、臀筋の張力を高めます。
従って、内旋内旋位での接地は、構造的に強い臀筋のSSCを誘発します。それが更にブレーキ効果によるパンチの勢い、ないしは連続した動作を強化します。





ガード腕
肩甲骨前傾外転ロックが強力な場合、慣性と姿勢反射により、ガード腕はGGGのような連動を起します。
特にジャブの場合はガード腕は顎の前に置かれます。 一般的に教えられるようなガードの位置(こめかみの横)は、慣性や姿勢反射などの視点からそれをみる長濱拳法においては、不自然かつ非合理と判断します。

ガード腕の内旋

ガード腕の内旋

ガード腕の内旋

マイキー・ガルシア

ガード腕の構造的な連動を視覚化
上に載せたGGGのガード腕の動きは構造的な必然としてそうなっています。
肩甲骨外転前傾ロックが弱い大半のボクサーは下の数年前の長岡のようになります。すなわち上のGGGと”逆の”作用がガード腕に起こります。
ガード腕が顎の前へ動いた場合、質量が体を制止するブレーキ脚の側に集まるので、強く床を踏めます。上のGGGのように。
加えてそこはジャブの相打ちを防ぐ位置でもあります。
一方で大半のボクサーのように、ガード腕がパンチの反対側へ飛んでいく場合は、重心がブレーキ脚の反対側へ動くので、床を強く踏めません。すなわちブレーキ効果が起こりにくくなります。
加えて顔面はジャブの相打ちに対して脆弱になります。
GGGのジャブを確認してください。ガード腕と左肩が顔面を隠したがっています。

ガードが後ろへ飛んでいくのは、肩甲骨ロックができないか、ないしは弱いことが原因です。それは負の自己強化を起こします。
非合理が自己増殖し、外部から救済があるまでは止まりません。。
肩甲骨の外転が弱い骨格は動作全般が自己増殖的に非合理化します。だからスポーツが上手くならない。下手な奴いつまでもヘタなまま。
詳しい解説はしていると思うので探してください。

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