最近は何度も記事にしている、みぞおちを潰す(骨盤前傾&胸椎後弯を起こす)姿勢について動画を使って簡単に説明します。
胸椎の後弯と腕のスイング
何故胸を閉じるのか。下の動画が分かり易いと思います。
同じような姿勢を作って腕を振ってみてください。僕のは大げさにやっていますが、同じような連動を実感できるはず。
連動性の長濱説
連動性、連動性と曖昧に使われています。僕の考える連動性は構造です。ドミノの始点を押せば終点まで連鎖反応により倒れ続けるようなイメージ。
「思考」もドミノ。前提(始点)を決めれば結論(終点)までが自動で導かれます。
僕たちは頭の中に構築された前提の論理構造(世界観)を元に、ドミノ倒しの要領で世界を出現させています。僕たちが見ているのは真の世界ではなく、僕たちが人の認識の様式に従って勝手にこうだろうと結論した仮想現実です。人の認識の範疇を出られません。音のパルスで世界を認識するコウモリやイルカの世界は断続的に明滅し人の視覚により構築された世界よりは立体的でしょうし、熱で世界を認識するヘビの世界は想像すらできません。地球上にはない方法で世界を認識する生命体も宇宙のどこかにいるでしょう。
僕たちには因果関係による現実の認識がたまたま与えられ、それが正しいと思いこんでいるだけです。その保証はありません。当然、みんなが正しいと信じている宗教の科学(人の認識)が正しく世界を記述している保証もありません。常に「人が現実を正しく認識しているなら」という但し書きがあります。
僕たちは他人に迷惑をかけない範囲で僕たちが生きやすいように自由に世界を解釈すればいいんです。
閑話休題。
以下は僕の自由な解釈。
話を連動性に戻すと。連動性を高める方法は「連動性連動性」と頭の中で御経を唱えることではなく、連動が”起こる”構造を作ることです。
胸椎から腕までの連動
ヘイニーとGGGのパンチを比較しました。
ヘイニーは胸が開き(肩甲骨内転)ます。それに連動して上腕の外旋、前腕の回外が起こるので、手の小指球側が当たってしまいます。
恐らくこの連動は大胸筋によって引き起こされています。大胸筋の停止はねじられて付着しています。なので胸を開くと、腕は付着した大胸筋の中部に引っ張られ外旋します。
GGGのように胸を閉じている場合は大胸筋ではなく、広背筋に引っ張られます。広背筋もねじられて付着しており、これは腕を伸ばした時に腕を内旋回内する構造です。
ボールを投げたときに手首が勝手にひねられるのは、構造的に引き起こされているわけです。
ヘイニーのように小指球で壁を強く押して見てください。構造的に弱く、肘と肩のインナーマッスルに負担がかかるのを感じるはず。一方でGGGのように母指球側で押してみてください。橈骨から肩甲骨までが一体となって壁を押してくれるのを感じるはずです。
同じ体であるはずなのに、押し方一つで力の入り方が全く異なります。筋肉の大きさではなく構造の違いが発揮される筋力の違いを生み出しているからです。
壁を押す力はそのままパンチで腕を加速させる力となりますから、二つの方法で壁を押してみた方なら、この構造の違いがパンチ力の差を生んでいることを直感できるはずです。
これはボクシングに限らず、投球、走り、跳躍、全てに関係します。骨格立ちできているなら、腕振りの力はそのまま大腿骨、脛骨を通して床を押します。
いくら腕を強く振れても脛骨で床を踏めていなければ腕振りの力は骨格から抜け、循環しません。上半身と下半身の連動という点でも構造による連動性という世界観は役に立ちます。
骨格立ちの構造を作り、腕振りの力を床へ伝えることができれば、その力は床反力として体を推進します。その推進力によって生み出された慣性力は再び腕を強く振らせます。その腕振りの力は床を強く押して…と循環するわけです。
このフィードバックループが爆発的な運動を引き起こします。構造的なフィードバックループを引き起こす為の姿勢、骨格です。
強い骨格の選手の連打の勢いや踏み込みの勢い、走りの勢いが終わりに向かって衰えていかないのは、構造的に力が循環しているから。意識的にどうこうではないのです(長濱説)。
いくら意識したって、構造が作れいないなら、できないものはできない。
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