ワンパンチフィニッシャーのロマンと合理性

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トレーニング戦略選手分析

決戦思想、奥義思想、一撃神話、色々なネーミングが考えられる、「一撃、一局面で戦いを制する」「切腹(謝罪)でちゃら」といった独特な思想が日本人には流れているように僕は感じます。
「踵を上げる」「膝を曲げる」みたいな「秘技」信仰の大枠というか。

日本は水産資源が豊富な島国という土地柄、一発逆転の「大漁」という文化的な観念が根付いているのかなーと。
大戦下では勝ち目のない戦局を打開する起死回生の決戦思想に上層部が憑りつかれていたり、漫画なら技を絶叫しながら繰り出したり、柔道が一本勝ちに拘ったり、剣道だと掛け声が大切だったり。
何となく違和感のある信仰。

閑話休題。
一見すると非合理な必殺技の合理性について考えてみます。

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カシメロとワイルダー

決戦思想の話をしといてなんですが。

ボクシングスタイル

一発狙いってボクシングジムだと否定されがちだと思うのです。が、僕は余裕で「あり」だと思っていて、それは一定の合理性が存在すると考えているからです。

「右フック」が切り札だとして、それを馬鹿みたいに出し続けてたら「何してんだよー」って感じますが、「切り札」の右フックを交渉の材料として上手く場に出していた場合、知的だなーと感じます。
「切り札の右を囮に左を当て続ける→相手は左に注意が向く→右をぶち込む」みたいな。

自覚的か無自覚的にかは置いといて、ワイルダーやカシメロなどのワンパンチフィニッシャーはただパンチを振り回しているだけではなく、右をを当てる為の手順を実行しているはずです。

「切り札」としてのワンパンチフィニッシャー

キラーパスを通せるからこそドリブルが生きますし、3Pシューターだからドリブルが生きます。
相手の守りの資源を分散させる武器を持つことで、自らの切り札を強化できます。

なので、自分の戦略を考える時は何を核に据えるかという方向性を持つ良いかもしれません。
合理的に考えると相手はあなたの得意な領域は避けるべきで、その動機が働きます。
あなたはその逃げ道を予測することで罠を張ることができます。このように巧妙に張り巡らされた罠の緻密さを戦略性と長濱拳法は定義しています。

ワイルダーの強力過ぎる右は相手の意識を極端に右へ向けさせ、左ジャブを防御する相手の資源を奪います。ジャブが当たり始めると右を守る資源が奪われて右の守りが手薄になり、切り札である右が当たります。

罠を張り巡らせて藻掻けば藻掻くだけ、逃げ道が失われていく蟻地獄のような循環へ相手を引きこむ。

カシメロ程右のタメが強い姿勢なら本能的に嫌でも右に意識が向いてしまい、左への警戒が薄くなってしまいます。その右を餌として潜り込んで左の角度とタイミングを作る。
同時にカシメロは顔面が相手から遠いディフェンシブなスタンスで、これが相手の攻勢を削ぎます。
距離が遠いから踏み込むのを躊躇し一瞬考えてしまうのです。
懐を深く作るサウスポーのようなクロフォードのような効果があるはず。

投球のタメのような姿勢で右が降りやすく威圧感がありながらも顔面が相手から遠い。

クロフォードはこの位置から相手に踏み込ませてそこを狙っていきます。

「得意なことを核に据える」原理原則を踏まえて技術を構築すると強くなれます。
僕はストレートと初動とタイミングが似ている左フックと右フックを開発に勤しんでいますが、これで競技力一気に伸びたと感じています。

ボクシングは相手の裏をかくゲームです。
一発狙いも決して悪くではありません。
破壊力だけで終わっているのが良くないんです。
マイキーガルシアは一発狙いで手数はありませんが、戦略が洗練されてKOを量産しました。

長身も手数もパワーもあくまでも手札の一部。勝敗を分けるのはその使い方。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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