将来の社会を作る子供達は大人としての僕らの振る舞いを見ている

よもやま話プライベート

娘は1歳8か月ですが、日本語を理解しています。
話せないから理解していない、理解している態度を見せないから理解していないというわけではありません。
娘の年の子供達はみんな大人の話をこっそり聞いています。
僕の娘はこっそり僕を見て、話を聞いています。

例えばスマートフォン。
ボタンを押して電話をかけ、「はい、はい、はい」って僕か母親の真似を頻繫にします。
どこかで見たことあるなーって思ったら僕の癖を真似していたり。
「えー!?そんなに細かく観察できるの?」って程度には僕ら大人を観察して、理解しています。

だから大人は子供と接する時は彼らの知性と学習能力に敬意を払い、緊張感を持ちながら大人としての態度を示す必要があります。

沖縄だと頻繁に見かけるのですが二人称が「お前」とか「や~(方言はヤンキーが好む)」なんですよ。
「お前」って東京だと喧嘩以外で使いませんよね普通。
この言葉の背後の文脈って荒くて、威圧的なんです。
大人は子供にそれを理解するだけの知性はないと考えていますが、実際には子供は言葉の裏にある文脈まで感じ取っています。

「お前、前にも言ったよな?(威圧して命令に従わせようとしている、他人を支配しようとする)」
()がこの言葉の裏にある文脈で、子供たちはこれも学習することができます。
つまり、将来他人に対してもそうするってことですよ。
他人を力で押さえつけようとする大人になるんです。

面倒臭がらずに論理的にお願いの意図を説明できれば、子供たちは意味は理解できずとも表情や声色から大人の気持ちを感じとって交渉に応じてくれます。
大人がお願いをするに至るまでの文脈まで感じてくれて、時間はかかりますが少しづつその文脈の論理を理解し応用できるようになります。
この手順を大人になるまでに何度も踏むことになるので、成人する頃にはきっと交渉力が身についているはずです。
その子供達が将来の社会を支えます。
僕らが老人になった時、交渉なく力で従わせようとする大人が当たり前の社会、交渉という手段を知っている大人が当たり前の社会。
どんな社会で暮らしたいかです。

大人はここまでを想定し、緊張感をもって子供と接するべきです。
そうやってつないだバトンによって老後を支えてもらうわけですから。
大人が困っている他人を助ける姿を子供は見ています。建設的な議論と不毛な口論の、命令とお願いの違いを感じ取れます。

大人が困った人を助ける社会。
大人が困っている人を見て見ぬふりする社会。
老人と若者が互いの利害を尊重し未来へ向かって建設的な議論ができる社会。
老人と若者が互いの利益だけ主張し世代間の不毛な口喧嘩で終わる社会。

因果応報、未来を決めているのは今の僕らです。

政治経済は難しいからって見て見ぬふりをしてこれからの子供達に返済不可能な負債を残すのか。
それともより多くの遺産を残してあげるのか。
どんな社会で育った大人なら、老人となった僕らを助けてくれるのか。

僕はどうしたって子供に誇れる態度を大人が見せていかなければならないと思います。

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Die Hard – ダイ・ハード
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第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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