最近、跳躍、投擲、走行は手打ちのメカニズムで説明できんじゃね?って考えているのでその話をします。
今回は手打ちの話に限りますが、二軸も混ぜると身体能力骨格由来説と結びつけて、スポーツを簡潔に説明できる予感がしています。
腕を起点に連動させられる説
腕起点に体幹を連動させるという仮説は以下の動画で説明しています。
最初に手打ちのメカニズムを閃いたのは野球の投球動作と打撃動作の日米の違いに気が付いた時です。
腕で振っているように見えるメジャー、体で引っ張っているように見える日本。
この違いに気が付いたのが発端で、この気付きを元に論理を組み立てた結果、手打ちのメカニズム(仮)にたどり着いたと記憶しています。
以下の投球の動画を見てください。
軸脚接地後は「ブンッ」と一気に腕が振られます。
ボールを腕力でぶん投げることに意識が向けられていて、その力の大きさのイメージに本能レベルで体幹が連動して動いているのではないかって仮説を立てています。
手打ちは「腰を回すことで体重移動で腕を引っ張って加速させる」という腰が起点となる従来の論理ではなく、「腕の反作用を股関節で受け止めて地面を押すことでハムケツの連動が開始される」という腕が起点の論理です。
スポーツの競技動作の局面を分けると、「荷重→体重移動→スイング」にはなっているのですが、これはあくまでも動作を局面に分けて議論するためのもので、荷重から「意識的」に始めろって意味ではないんですよ。局面に分割して視覚的に分析した場合の起点は脚なんだけど、その動作を行う人の内部(脳)での起点は違うんです。
僕もこの点は誤解していたので強く否定できないのですが、ただ誤解していたからこそ日本のスポーツはここを間違えている可能性があるとも感じています。
「腰!腰!腰!」ってどのスポーツでも言うじゃないですか。
これは運動が巧い選手は股関節が強く腰が強く回ることに由来する指導ではないかと考えています。
で、これは間違っているだろうと仮定して、むしろ「腕!腕!腕!」と教えています。
例えば強くバットをスイングしたいなら、腕力でとにかくバットを強くスイングする意識だけする。
速く走りたいなら腕を強くスイングする。投球もそうですし跳躍もそう。
腕は常に視界に入ってきますし神経が集中していて入力が多いので、腕を中心に据えた方が全身が連動しやすいのではないかと考えています。
走る時に足で強く地面を踏んだり打撃や投球で腰の回転を意識すると連続した全身の連動を損ね、最適な球のリリースやヒッティングのタイミングを逸することになります。
ブランコと同じです。
体重移動のタイミングを間違え続けると加速させられません。
スポーツの競技動作は全身の協調が巨大な推進力の源泉で、その源泉にアクセスする方法が手打ちメカニズムじゃないかと思うんです。
以下の動画で「アメリカはミートポイントが近い」とお話されています。
これは手打ちと二軸の仮説で説明できます。
今回は手打ちの解説に限りますが、ミートポイントが体に近いのは体重移動ではなく腕のスイングを先行させて体幹を連動させるため、バットの大きな滑走が必要ないからです。
引っ張り打法でバットを加速させる場合、長い距離を滑走させる必要があります。
しかし手打ちのメカニズムなら腕を起点にバットの加速が始まるので長い滑走が必要ありません。
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