【前傾姿勢】マイク・タイソンの強さに迫る PART 3【クラウチング】

技術運動理論

クラウチングとは前傾姿勢のことで、テニスやバスケットボール、サッカーなどありとあらゆるスポーツでは素早く力強く動くためにとても大切な姿勢です。
似たような言葉にはパワーポジションというものがあります。
具体的には股関節を屈曲させ、裏腿と臀部を活性化させる姿勢のことです。

以下の試合のポーター選手のクラウチングがとても勉強になります。
相手のウガス選手のパンチを押し返しながら力強く距離を詰めていきます。
ウェルター級で押し合いの強さが印象的な元チャンピオンで、その強さの源は正しい前傾姿勢(パワーポジション)です。
以下の動画のような正しい前傾姿勢を作れることがフィジカルの強さの証明となっています。

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マイク・タイソンの前傾

マイク・タイソンの前傾姿勢を考えていきます。

ここでのフィジカルの強さは単純な瞬発力以外の相手のパンチや相手を押し合いで押し返す能力のことも指しています。

ボクシングに限らず「前傾姿勢」は股関節の屈曲位を指します。
以下の画像をご覧ください。

屈曲位が前傾姿勢です。
日本のボクシングではあまり見ることのない姿勢なので馴染みがないかもしれませんが、海外の特にフィジカルの強い黒人選手では普通に見られる姿勢です。
腸腰筋が弱い、または非活性化していると股関節の屈曲をすると「骨盤の前傾」が崩れてしまうので注意が必要です。
骨盤の前傾が崩れるとハムストリングスと大殿筋が緩みます。

また骨盤の前傾を維持しながら股関節の屈曲ができないと、代償として膝や脊椎の屈曲が現れてきます。
それらが地面を蹴って受けた地面反力に干渉し、地面からの力を弱めてしまいます。

こんな姿勢をよく見ます。
これは骨盤が後傾し臀部と裏腿の力が使いにくい姿勢です。
さらに前腿が活性化するのでそれらの力を弱めてしまいます。

正しい前傾はこうです。

接近戦で打ち合う時やプレッシャーをかける時にこの姿勢が作れる、織り交ぜられると強いパンチが打てます。
プレッシャーをかけたり、打ち合いで強いパンチが打てると相手に心理的なダメージを与えることができるので、有利に展開を進めることができます。

正しい前傾姿勢の利点はオフェンスだけではありません。
上の僕の姿勢と比べてください。
相手から見える上半身の全面の面積が小さくなっているのがわかると思います。
つまり、ディフェンス面での利点もあるんです。
打つ場所がないので相手に考える時間を作らせます。

またタイソンのような前傾姿勢は骨盤の前傾と股関節の屈曲により力がタメられた姿勢なので、その攻撃も素早く力強くなります。

正しい前傾姿勢で戦う

身長の高い相手と戦うと前傾して懐へ潜り込むような戦い方になるのが基本になると思います。
その時僕が再現したような前傾姿勢では打撃できる面積が大きくディフェンス面で不利なだけでなく、裏腿と臀部の力が失われて攻撃においても不利になる姿勢です。

具体的に前傾姿勢でどんな風にパンチを掻い潜るのかは上に貼ったポーター選手の動きを参考にしてみてください。

まとめ

間違った前傾姿勢は危険なだけ。
正しい前傾姿勢のポイントは膝や脊椎の屈曲ではなく、股関節を屈曲させること。
骨盤の前傾が維持できるととても力強いパンチを打てるので、重厚なプレッシャーをかけることができます。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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