今回は上半身の動き(ヘッドムーブメント)だけで相手の攻撃を躱すディフェンスが前提です。
フットワークやブロッキングで相手の攻撃を防ぐディフェンスではありません。
特に股関節の曲げ伸ばしや捻りといった動きで上半身を動かすディフェンスが上手い選手です。
現役選手に限りました。
股関節ディフェンス
ヘッドムーブメントが上手いと聞くと上半身や頭部の動きが上手いことを想像してしまうと思います。
脊椎の回旋や顔面の芯を隠すといったディフェンス動きも必要になりますが、股関節を運動の起点とすることで上半身が脱力し柔軟且つ速く動かすことができるんできます。
大切なのは股関節で動きを作り出せることです。
詳細は以下の記事をご参考ください。
カネロ・アルバレス
股関節をダイナミックに使ってディフェンスができるので、カウンターが打てるパワーポジションを維持することができます。
選手は相手の姿勢やポジションから相手の攻撃を無意識に想定します。
アルバレス選手がディフェンスしている間も常にカウンターの気配を感じるはずです。
そうなるとパンチに伸びとキレがなくなるんです。
股関節でディフェンスできるようになると、カウンターが打ちやすくなるので相手に心理的にプレッシャーをかけられます。
ガーボンタ・デービス
デービス選手は構え骨格、姿勢から相当なフィジカルの強さを感じます。
全身の筋を運動へ動員して身体をダイナミックに使えるので、小柄な体に似つかわしくないほどのパワーがあります。
それもこれも基本は股関節の動きです。
デービス選手はパンチもディフェンスも骨盤を大きく回します。
大きく上半身の奥行きのある動きを作る屈曲伸展の動作も得意で、柔軟に速くディフェンスをします。
膝じゃない
日本だと『膝』を曲げろとか膝で躱せみたいに言われるみたいですね。
恐らくイメージでとらえてイメージで教えているからです。
幸いにも僕は膝で躱せとは言われたことはありませんが、僕が「ディフェンスやパンチは股関節主導でやれ」と言うと確実に驚かれます。
なので、「膝で躱せ」と言われることが標準的になっていると仮定しています。
上記の選手を見てください。
膝ももちろん使います。
当然大切な関節です。
でも主導は股関節です。
股関節の動きを補助するのが膝です。
膝は意識せず股関節から動きを作ることを心がけてください。
自然と膝は股関節に連動して動きます。
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