前重心の文脈 その二

技術選手分析

ジャニベクの前傾姿勢

ジャニベクの姿勢(≒パワーポジション)を前重心と定義します。

「膝を曲げる」「頭を突っ込む」「前を見る」で構成されるような所謂前重心は、ジャニベクの前傾姿勢が達成する利点を失わせてしまいますので論外です。

膝が曲がる理由
オンラインで指導が行えるのかの試みの一部を共有します。 膝は曲けない あなたが膝が曲がった姿勢である場合(大半はそう)、踏み込みで発生した全身の運動量の腕への伝達の効率が落ちるのでパンチ力が劣化します。 下のゴロフキンのように脚を伸ばして骨...

ディフェンスとしての前重心

ジャニベク・アリムハヌリのインファイティング
ジャロン・エニスのインファイティング クロフォードのインファイティング タイソンのインファイティング

ジャニベクを正面から見る相手の目に映るのは、ジャニベクの頭頂部と肩です。前傾姿勢は急所を隠します。

ジャニベクのそれは、表出の仕方が異なるだけでメイウェザーやエニスのショルダーロールと実体は同じ。すなわち「隠れる(隠す)技術」です。

メイウェザーのディフェンスのやり方
メイウェザーのディフェンス
ジャロン・エニスのインファイティング
嫌がる≒隠れる≒ディフェンス ディフェンス≒予測

インファイターがこの形を好むのは、それがディフェンスを含意する形だから。

依然「前重心vs後ろ重心」で言及しましたが、後述する戦い方においては前重心の方が力が出しやすいものの、基本的にパンチが出しにくくなります。
前重心で物を投げた場合と仰け反って(後ろ重心)そうした場合を想像で比較してみてください。

ダッキング⇒前へ避ける
目線は前へ向けられない 僕はダッキングの動作を伝える時は「首をすくめる」「おじぎ」「背中を丸める」などと伝えます。 高い確率でダッキングのイメージを伝えられます。 「目線(顔)を相手へ向ける」「下へ避ける」と伝えている指導もYouTubeや...

左フックのタメ

ドネアのように左のタメを作る場合は、前重心(※)は有効な戦術になります。
※左股関節のパワーポジション

左大腰筋の収縮(≒タメ)

躱してパンチ

YouTube
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既述した守りのポジションとしての前傾姿勢が相手の打撃可能な面積を限定してくれるので、相手のパンチの予測が容易になります。

仮にミスして相手のパンチを受けたとしても、そこは骨の分厚い額なので、致命打を避けられる確率が高まります。

加えて左股関節のパワーポジション(≒タメの姿勢)なので、他の条件が整えば破壊的なパンチになります。

ただし、上記のような前重心は戦略てはなく戦術と捉えるのが妥当です。
すなわち基本姿勢ではない。

そもそも論を言えば、前重心後ろ重心という分類が不毛です。ポジションは状況に応じて変化させるものです。

フリオセサールチャベスのインファイティング
ヘッドムーブのやり方
パラエストラ天満長濱クラス
【ディフェンス】ベルトラインに隠れる【ヘッドムーブ】
チェックフックのやり方
上に載せたチェックフックに同じ規則性があります。これから帰納するなら腸腰筋がチェックフックの重要な説明変数であると推論できまます。 この論理は国も時代も異なる一流のボクシングに同じような規則が現れる理由を理解させます。 腸腰筋 つまり、「チ...

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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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