リングを切る

戦略技術
ゴロフキンのリングを小さくするフック

カットオフザリング

カットオフザリングには技術的に見るのなら、複数の技術が複合した概念であると思います。なので、「これがカットオフザリング(リングを小さくする)だ」と、単一の技術で語ることはできません。
それを踏まえた上で以下は読み進めてください。

上の動画を見れば分かるように、フックで相手の逃げ道を遮断することも「カットオブザリング」です。当然、GGGがやるのはこれだけではありません。様々な技術を複合させています。

相手が逃げようとする方向へフックを打つことの利点は
1.相手がフックに近づいてくれる
2.相手を誘導できる
だと考えられます。
1によりフックを強く速く当てられます。GGGは2でコーナーやロープへ相手を追い詰めます。

逃げ回る相手を捕まえる場合は有効な手段だと考えられます。

抽象的に

以上は「カットオフザリング」を具体的に見た場合です。

抽象的に見るなら、相手の選択肢を奪いながら追い詰めていく行為がそれです。ボクシングが詰将棋やチェスゲームと言われる所以です。

現役だとGGGやロマ、カネロはかなりシステマチックです。マシーンのような規則性があります。

チェスゲームは、AならばB、CならばD、EならばF、という風に、先を予測し、持ち駒で逃げ道を切りながら徐々にキングを追い詰めてく様子を形容してるのだと解釈てきます。

GGGは、どう足掻こうとも足場が崩れてしまう蟻地獄のように相手を追い詰めていきます。ロマも。
蟻地獄へ吸い込まれていく苦しさから、相手はギブアップしてしまうのだと思います。

再三このブログで伝えている注意点。

あくまでも、以上は自然発生的にそうなっている、あるいはなった、と考えるのが妥当と思われます。

試合中に複雑に考えているわけではなく、自然発生的に、すなわち、必然としてそうなっているように見えるだけ、と解釈するのが妥当だと思います。

コウモリは空を飛ぼうとしてそうなったのではなく、その時々に適切に対応した結果、必然として今の姿になりまりました。ヒトは今の姿になるまでに、猿→類人猿→ヒトという風に、その時々に最適化された姿を経過しています。GGGも同じだろうと。

GGGはそうなろうとしてそうなったのではなく、その場その場に必死に対応した結果、無駄が省かれて今のシステムに収斂した、と考えるのが妥当でしょう。

ヒトには未来を見る能力や、遺伝子が複雑に絡み合う自らの性質を正確に把握できる能力はありせん。

合理的なシステムは、そうなろうとするのではなく、”今”、神があなたに与えた仕事を必死にこなすことで必然として引き寄せられてくるものであると考えます。

ロマチェンコシステム
カネロの攻防の要「振り子歩き」
戦略の全体像は肥大化させない 蟻地獄ボクシング
カネロ・アルバレス選手やゴロフキン選手、リゴさん、ロマのボクシングなどなど。一流選手のボクシングは超シンプルで一貫しています。だからこそミスが少なく勝ち続けることができます。 ただ一流選手のスタイルがシンプルだからといってそれを真似するだけ...
システマチックなボクシングを考える その二
システム化 理路整然としたボクシングを考える試み。 「強さとはこう」ならば「こうすれば強くなれる」と手順が用意され、ある程度の競技力の向上が保証されているなら、新規参入は容易になります。その規模を必然的に大きくできます。 下の動画は、カネロ...
長濱陸Tシャツ

お求めはこちらから

スポンサーリンク

お問い合わせはこちら

パーソナルトレーニングやグループトレーニング、セミナーや取材、YouTubeコラボなどのご依頼はこちらからよろしくお願いします。

トレーニングの依頼などはこちらから

Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

股関節おじさんをフォローする
パーソナルトレーニング受講者募集

2月に大阪石田ジムで開催します。

コチラから

スポンサーリンク
スポンサーリンク
股関節おじさんをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました