物質的な硬さと物理的な硬さ
拳を硬くする?
骨密度による質量の増加量なんぞ微々たるものです。
また、基本的に骨密度の大部分は遺伝子が決定します。
つまり、生理的にカルシウム及びミネラルの吸収により骨を硬くするのには限界があります。
即座に収穫逓減法則に捕らえられ、コストだけを垂れ流す構造に移行します。
硬い板を殴り、大量にカルシウムを補給した所で、遺伝的な規定により、その吸収能力は即座に飽和します。
閾値を超えると、0.1%骨密度を高めことの費用が跳ね上がります。
また、物質の強度を規程するのは密度だけではありません。靭性(ねばり)が必要です。
硬いだけならむしろ脆くなります。
骨がスカスカなのは、自然淘汰による選別を受けたからです。
靭性と剛性のちょうど良いバランスで配合されたのが骨です。
筋腱の剛性と撃力
骨密度は静的な硬さでした。
格闘技で大切なのは動的な硬さです。
撃力$:\frac{Δ\boldsymbol{p}}{Δt}$
分母のtが小さく分子のpが大きくなるほど、撃力(拳の硬さ)は増します。
関節を固めるのはインナーマッスル。関節の剛性を担保するのは腱の硬さです。
インナーマッスルが太く、腱が強靭なら拳が硬くなります。
肩甲骨ロックでパンチの破壊力が増す説明の一つ。

拳を硬くするトレーニング
あえて裸拳で硬いサンドバッグを殴ることで、「ナックルは中指めはない」と理解させます。
ナックルが人さし指であることを中指を当てた場合の苦痛が理解させます。
ナックルを中指と仮定した場合は、構造的に骨格の直列化が起こりません。衝突時に力が漏出します。
板を叩くような武道の伝統的な練習は、痛みにより骨格の直列化を強制する為の鍛錬です。

力の伝達経路を想像してください。
背屈ロック

ナックルを当てる為には構造的に背屈が必要になります。
手首を水平にした場合は、橈骨のソケットと舟上骨と月上骨の間に微細な遊びが構造的に生じ、衝突時に力を漏出させます。
また、背屈はテノデーシスアクションによる掌のロック(※)も起こします。
※拳の自動的な握りこみ
結論。肩甲骨ロックと背屈ロックで拳は硬くなる。
「手首を水平に」「ナックルは中指」は論理的な整合性ではなく、視覚的な整合性に囚われてしまう人たちが導き出した誤謬(嘘)です。

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