闘牛士クロフォード

選手分析
カネロの猛攻を防いだクロフォードフットワーク
クロフォードのボクシングスタイル

急造した体で下から上げ来たクロフォードが減量苦のないカネロを攻略、は驚かされます。

カネロに体格で勝るビボルにとっても簡単な仕事ではなかったはずなのに。

ビボルのディフェンス
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スタイルの相性

ガードを固めてノソノソと歩きながら近づき、大きなタメ(反動動作)を用いてズドン。

パワーで相手を脅し、体力を節約しながらロープまで追い詰め、相手の動きが止まったら一気に資源を投下して弱らせる。

カネロの戦略の基本構成はこうなっていると考えています。

ビボルやクロフォードはその対極。

動き回って相手に強打のタメを作る時間を与えないビボル、メイウェザー、トラウト、ララ戦の傾向を見るに、カネロのクロフォードとの相性は悪そうには見えました。

が、クロフォードは前回の試合はスーパーウェルター級です。その前はウェルター級。仮にウェルター級と比較するなら三階級差です。

「流石に無理があるだろ。」
と思っていました。

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クロフォードの接近戦
クロフォードのフットワーク タイソンのインファイティング フォアマンのインファイティング

しかし、クロフォードのカウンターとフットワークは僕の想像の遥かに上を行きました。

加えて後半はインサイドの攻防でも上回りました。

カネロがバランスを崩してボコボコと打たれるなんて、これを見るまでは想像もできませんでした。

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クロフォードのボクシングの機能性が優れているのは事実でしょうが、僕は今回のカネロはかなり強引で雑に見えました。

二階級下の相手ですから、驕りがあったのかもしれません。

僕はクロフォードのカウンターとスピードにカネロが敬意を払い、手数の少ない試合になる、と予想していました。

しかし、蓋を開けてみれば猛牛と闘牛士。

カネロがもっと我慢し、手数はないが緊張感の高い展開を予想していた僕は意表を突かれました。

カネロは初回、ジャブで小突かれて動き回られても、我慢して情報収集に徹する傾向にありますが、今回はそんな風には見えませんでした。

終始強引。

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クロフォードの嫌らしいジャブとニヤけ顔のコンビネーションが、カネロから冷静さを奪ったのかもしれません。

あるいは、カネロは想定以上にクロフォードがスーパーミドル級に順応しているのを感じた。つまり、クロフォードのパンチに驚いた。

初回の心理戦でクロフォードか優位に立っていたように見えました。

仮に第二戦があるなら、カネロはそこを修正してくるはず。

2戦目も同じ展開ならクロフォードのマインドコントロールはヤバイ。

ビボルの後ろ歩き

華麗な足さばき

クロフォードはアリから始まるボクシングの系譜。

アリをさらに洗練させたような美しさと機能性。

ユーリ・アルバチャコフのフットワークのやり方
練習 モンティエルの歩き打ち ゴロフキンの歩き打ち クロフォードの歩き打ち

トレーニング

僕は色んなスタイルを試して自分で体験し、このスタイルの難しさと強さを感じました。また、歴史も証明しています。

まとめると。
歩きながら殴るボクサー強い。

歩き打ちの練習
下記試合の詳細▼日程4/20(日)▼時間16:30開場17:00第一試合開始▼場所エディオンアリーナ大阪▼チケットVIP席:20000円A席:15000円B席:10000円
後ろ歩き殴りトレ
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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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