
認知能力
ヒトは比較により認知を起こします。
上の動画の変化が認識しづらいのは、変化が緩やかだから。

単純化すると、骨盤前傾に伴う股関節主導の踏み込みは膝による上半身の上下動を抑制し、小さな予備動作により相手が認知する変化を減らすので「見えないパンチ」になります。
これを単純化するなら、相手の目には上の動画のように映ります。
こっそり踏み込む
奥足でこっそりと距離を詰める行為は上記を強化します。
こっそりと奥足で踏み込む準備をしておいて、相手を射程に捉えたら急加速。
一気に接近されるので、相手は驚いて硬直します。それが見えないパンチの効果を強化します。
奥足のでこっそりと近づく技術を構成している要素の一つは、打たれたくないという感情です。

上の動画はGGGとカネロが相手の射程を避けながら動いているのを視覚化しました。
防衛本能
あなたにある程度の経験があれば、赤●をなんとなく心で感じられると思います。
本当に赤●が見えているとか、頭でそれをイメージしながら動いているのではありません。
キャッチボールでなんとなくボールが飛んでくる場所がわかるように、ボクシングに熟練してくると、なんとなくパンチが飛んできそうな場所が分かります。
試合を観ている時も、表情や仕草などから、なんとなくボクサーが考えていそうなことが分かることがあります。
上の動画の赤●は、僕の共感能力が映像を見た時に肌で感じている相手の射程を視覚化しています。
ところで、再三このブログでは警告していますが、上の赤●を頭の中で思い浮かべるのは間違いです。
そんなことをしたら戦いに集中できません。
赤●はフローへ突入すると肌がゾクゾクくるような感覚として現れてきます。
カネロやGGGのこっそりと近づく動きを導いているのは、危険な空間を避けたいという欲求です。
それは赤●を肌で感じる能力であり、頭の中で赤●を思い浮かべることではありせん。
その能力の根底にあるのは「恐い」を素直に認めることです。
あなたの目の前に汚物が撒き散らされています。
あなたの無意識はその分布の仕方から、汚れる確率が低いであろう場所をなんとなく見つけ出してくれるはずです。
汚物を避けながら歩いいるのを急に後ろから押されるのを想像してください。
あなたはバランスを崩しながらも、身をよじって被害を最小限に食い止めたはずです。
この延長線上に赤●があります。
「ディフェンスとは〜」「ポジショニングとは〜」「ジャブとは〜」「見えないパンチとは〜」「重心が〜」などという類の主張が誤りであると僕が考える理由です。
現象や技術の一々を複雑化して語るのは、往々にして、ドヤァしたい奴らです。
学生時代に、夜中、親にバレないようにこっそりと外出しようとするのを思い出してください。「知られたくない。でも遊びに行きたい」という感情に体は自動制御され、親に察知される確率が最も低い方法をあなたは選択できたはずです。
GGGとカネロがこっそりと後ろ足を動かすのは、その延長線上だと考えるのが、自然です。
つまり、見えないパンチを構成する「こっそりと近づく」行為は、危険を避けようとする防衛本能が、つまり、心の流れに素直に従う性質が導いている、という結論です。


後ろ足の動き
アリやGGG、カネロの後ろ足の動きが一点に収斂しているのは、彼らが同じような前提を共有しているからだと考えられます。
魚類と哺乳類が海という環境では同じ形に収斂するよと同じ論理。
一つは上記のように感情に素直に従うこと。
もう一つは先天的にか後天的にか、強い腸腰筋を手に入れていること。







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