不安や恐怖の殴り方

よもやま話メンタル戦略

実戦や試合が恐い。でもどう対処すべきか分からない。

ボクシング、ひいては人生において、恐怖や不安を克服しようと格闘することには価値があります。

恐怖とは

「恐怖」という対象を漠然とさせたまま悩むことは、空気と戦うようなもの。勝ち負け以前に、戦いですらない。

恐怖を明確に定義できば、それにアプローチできます。

例えば、「どんな時に恐怖や不安を感じるか」から帰納していきます。

僕は暗闇や未来など、未知の何かに遭遇した時に、恐怖と不安を覚えます。あなたもそうだと思います。

見方によっては、予測不可能性≒恐怖です。
死ぬのが恐いのは、死後の世界が分からないから。無がどんな状態が分からないから。

未来が予測可能な範囲に収まるなら、恐怖や不安はない、と言い換えられます。

帰納して得られた法則を真実だと仮定して、ボクシングへ落とし込みます。

「踏み込むのが恐い」なら。
まずはそれから予測不可能な部分を取り除きます。

例えば、ジャブを”当てよう”としていないか。

当たるか、当たらないか、は神のみぞ知ること。あなたにはコントロールできません。

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つまり、その未来はあなたには予測(≒コントロール)不可能です。

目標を空振りへ変更し、当たるか、当たらないか、は無視します。
これなら可能性は、やるか、やらないかの二通りだけです。すなわち、予測可能です。

あなたには好きな人がいる。
その人と付き合えるかどうかは、あなたにはコントロールできません。つまり、付き合えるかどうかを心配するのは時間の無駄。緩やかな自殺です。

コントロールできるのは、あいさつする、連絡先を聞く、遊びに誘う、など。その時の相手の気持ちもコントロールは不可能です。選べるのはやるか、やらないかだけ。

予測不可能な未来を想像したり、逆にコントロール可能な範囲を放置するから、不安に襲われて行動できなくなります。

ボクシングや何かで不安や恐怖を感じるなら、それはあなたがコントロールできない範囲に資本を投下しようとしているから。本能は損失を恐れています。

あなたの能力が及ばない範囲、例えば未来などは神が決めます。よって、あなたはそれに関心を向けるべきではない。神は越権行為には罰を与えます。悩んで何もしない時間は戻ってこないという重い罰。

あなたにやれるのは、目の前の与えられた仕事をこなすこと。

神は助くる者だけを助く≒なんくるないさ≒人事を尽くして天命を待つ≒目の前にあるやれることをやれ

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試合で上手くいくかどうかを漠然と心配する時間は役に立たない。「恐怖」について漠然と心配するのも役に立たない。

あなたが考えるべきは
「どうすれば未来が予測可能な範囲に収まるか。また、自分にコントロールできないことが戦略に組み込まれていないか。及び、そのような考え方をしていないか」
です。

結論。コントロール不可能なことについて考える時間(≒幼児性)を徹底的に人生やボクシングから排除すれば、不安や恐怖は消える。

恐いのも不安なのも悪いことではない。悪いのはその対処法を知らないこと。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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