
拳向き
上のクロフォードや下のタイソンを見てもらえれば分かる通り、アッバーを打つ時の初動は親指が上です。包丁を持つ時のように拳は構えます。
掌を上にしているように見えますが、あくまでも胸椎の側屈がそう見せているだけです。胸椎を側屈させて上へフックをしています。
現状は不自然なアッパーカットを教える指導者が大半だと思います。頻繁に目撃します。腰を回すとかはその典型。論外。
何故なら腰を回すと物理的にアッパーカットにはなりませんから。
これは考えれるまでもなく、直感で分かることです。
しかし、現状はそのように教えられてる傾向があると思います。すなわち、アッパーカットのように見えるだけの何かが教えられている傾向です。
むしろそれ以外のアッパーカットは見たことがない気がします。
腰を回し、掌を上にするような打ち方は、そもそもアッパーカットの侵入角度が作れません。加えて大胸筋が縮み力が出せなくなるので上腕二頭筋による代償が起こります。さらに、運動量の伝達が非効率です。
大胸筋が使えない上に力のベクトルが相手へ向けられないので、パンチの衝撃は著しく劣化します。
仮に大胸筋の力で拳を投げるのが「パンチ」だとするなら、上記はバンチ風の別の何かだと言えます。
演繹的な推論を働かせられないか、そもそもアッパーカットを打ったことがない人の空想上の技術だと思います。

あるいは下の打ち終わりの場面だけを切り取って全体を推論したのかもしれません。
部分だけ見て全体を判断するのは典型的なバカの推論です。
学歴やIQだけで人の知能を判断したり、ある習慣や話し方だけを見てその人の全てを知った気になったり。
ジャブだけでボクシングを語ろうしたり、影の政府という空想に社会の責任を押し付けたり。
閑話休題。
アッパーは脇腹を潰して真上へ小石を放り投げるようにして打ちます。パンチは基本的には投擲動作の延長にあります。

クロフォードが分かりやすいですが、当てるのは拳の赤丸の部分。
ナイフを持ち、それで刺すか切りつけるような動作もアッパーに近くなる確率は高いと思います。
色々な方法を試してください。一つにこだわると可能性から閉ざされます。

ロシアンフックのナックル






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