頭の体操九

暇つぶしに見て

実数乗法の0

二行目と四行目は実数から0(加法単位元)を引いた差集合として演算が定義されています。何故だろうかと。

二行目は、かけると元の数になる乗法単位元の存在の要請です。
0×∀x∈ℝ=0
0は何倍しても0であってほしい。
この要請は0に対しては全ての実数が単位元の役割を果たしてしまうことになる。定義に0を含めると単位元が厳密には単位元として機能しない。だから0を除いた。

次は三行目。これは任意の元に対する逆元の要請。

この規則を0に当てはめてしまうと
0×0⁻¹=1(R3)

0は何倍しようが0であってほしい、というヒトの認識の要請と適合しません。

認識の一般化
集合論やろうと思って入門書まで買ったのに。脱線に次ぐ脱線で全く意図しない方向へ走りだしてしまっています。 証明の正しさとは何かってことで数学の定義する正しいを見ていきました。演繹、三段論法と推論規則などなど。 納得したと思ったらまだモヤモヤ...

x+y=z⇔x=z+(-y)

x+y=z(前提)
x+y+(-y)=z+(-y)(加法一意性)
x=z+(-y)(R3)

移行できる、あるいは減法へ変形できる、と言い換えられると思います。

下の引用で証明した実数加法の一意性を応用し、同じ値を足した場合は関係が変化しない性質として利用しました。

x+y=x+z→y=z
y=z→x+y=x+z

x+(-y)=x-y
とするなら減法。

頭の体操七
逆元の逆元 -(-x)は逆元の逆元という意味。裏の裏は表、の証明。 公理主義実数論の公理から。 ∀x,∃-x∈ℝ:x+(-x)=0 任意の元xを選ぶとその逆元は必ず存在します。 (-x)+(-(-x))=0(R3) -(-x)+(-x)=0...

x×y=z⇔x=z×y⁻¹

x×y=z
x×y×y⁻¹=z×y⁻¹
x=z×y⁻¹

これも同じようにしたで証明した実数乗法の性質を用いました。

x⁻¹=1/x
とするなら除法。あるいは移項。

頭の体操八
一意性(いちいせい、英語: uniqueness)とは数学分野において、注目している数学的対象が「存在するならばただ一つだけである」或いは「ただ一つだけ存在している(つまり「存在して、かつ、存在するならばただ一つだけである」の意)」という性...

x×(y+z)=x×y+x×z

分配法則。

x×(y+z)=x×w
y+z=w

()を外して分配したかったのですが、実数の乗法と加法を結びつける方法が思いつきませんでした。

グーグル先生によれば、二つを繋ぐ分配法則は定理ではなく定義とのこと。またそれで創り出した集合を「環」と呼ぶとのこと。

数学における環(かん、英: ring)とは、台集合に「加法」(和)および「乗法」(積)と呼ばれる二種類の二項演算を備えた代数系のことである。

最もよく知られた環の例は、整数全体の成す集合に自然な加法乗法を考えたものである(これは乗法が可換だから可換環の例でもある)。

ウィキペディア

最後に分配法則の定義があります。

x×0=0

x×0=0
は実数の乗法には定義されていまません。でも、人の認識としては無(0)に何を作用させても無(0)であってほしい。

x+y=x+z⇒y=z
下で証明した実数加法の一意性の性質。

頭の体操八
一意性(いちいせい、英語: uniqueness)とは数学分野において、注目している数学的対象が「存在するならばただ一つだけである」或いは「ただ一つだけ存在している(つまり「存在して、かつ、存在するならばただ一つだけである」の意)」という性...

0(前提)
0+0(加法2)
0×1+0×1(乗法2)
0×1+0×1=0+0(同値関係)
0×1=1×0=0(乗法5)

x×0(前提)
x(0+0)(加法2)
x×0+x×0(乗法5)
x×0+0=x×0+x×0⇒x×0=0(実数の一意性)

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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