最近思ってること。
「民主主義は危機に近づくほどにその愚かさを増す」。
共感勢とポピュリズム
社会は「問題解決勢」と「共感勢」に荒っぽく分類できると僕は感じています。
問題解決勢は普段から問題を解決したがっているので常に政治参加しています。それは投票に関することだけではなく、日常的に情報を収集し世界情勢を分析、把握しようとすることです。この過程は自然な経済観や世界情勢観、歴史観、人間観を構築します。
その上で自分はどうあるあるべきか?どうありたいか?という立場を導きます。
問題解決勢は流れてきたニュースへ「何故そうなったか」の文脈を与えられます。
自らの認識を土台にメディアの情報の正誤や、政治家と大衆の主張の是非を判断できます。
一方で共感勢は、普段は社会の一員である自覚はなく、全く政治には関心を持ちません。目の前の性欲と物欲に駆動されています。人参をぶら下げられた馬がそれに突進する以外はしないように。
経済が悪化しそれができなくなると、共感勢はパニックを起こします。この時から初めてメディアから流れてくる情報への関心と社会の一員である自覚を持ちます。
しかし、それへ文脈を与える能力の一切を持っていないので、政治家やメディアの主張の正誤と是非を問えません。ただ、正しいものとしてそれを受け入れます。仮にそれがプロパガンダであったとしても。
従って彼らは危機が迫る程に政治へ参加したがり、その愚かさを増加させます。彼らの苦境に共感を示すポピュリストを大歓迎します。
例えば紙幣の大量印刷を歓迎し「投資」という念仏を唱えながら富をドブへ捨てる行為を肯定するようなこと。他国や他民族へ責任転嫁するようなこと。
経済危機を機に、民主主義を介して共感勢が政治へ参加してくることが危機を導いているのではないか、というのが現時点での仮説です。
危機へ突入する前に民主主義的に歓迎されるのはバラマキと投資(と言うなのギャンブル)です。当たり前ですが、紙幣をばら撒いて目を瞑って投資すれば幸せになれるなんて馬鹿げた話があるはずはありません。
ある時を境に自己強化的に経済は一気に崩壊していきます。自分の富が失われて共感勢はさらにパニックを深めます。
そして、彼らは大不況の訪れと共に出現してくるポピュリストによる責任転嫁レースに熱狂し、民主主義的に集団自殺と大量殺戮を実行します。
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