再現性はどこで誰が相手であっても、いつも通りに振る舞える能力を言います。
練習は強いのに本番の試合で弱い、シャドーボクシングは様になっているけどスパーリングだとからっきしダメ、とか。
ウサイン・ボルトのように国の代表として、かつ全人類の期待を背負いながらも、練習以上の走りをし世界記録を大幅に更新する、というような能力のこと。
本番で練習以上のの力を発揮するというのは、僕だけではなく、全てのボクサー、アスリートが抱えている課題だとは思います。
下の練習はトレーナーの佐々木さんが主導権を握ります。
僕が得意な姿勢、タイミングではないから技術の再現が難しくなります。
パンチの量としてはサンドバッグと変わらないだろうと感じますが、非常に疲れる。しかしだからこそ、意味があると感じています。
あえて快適さを遠ざける練習をすることで自分だけでは気が付けない、技術の脆弱さと嫌でも向き合うことができます。
5Rほど。
佐々木さんのトレーニングは3分ではなく、5分以上で区切ります。アメリカで学んだ方法だとは思います。
あえて普段の慣れた環境を離れ、不快な環境に身を置くからこそ、普段は疲れない場所に疲労が起こります。その時に初めて自分の技術や肉体の脆弱さを認識できます。
自分を満足させず、安い安心を遠ざける練習です。
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トレーナーに要求される能力は、技術論や戦略論をボクサーへ授けること以上に、どれほどの危機感をボクサーへ与えられるのか、つまり、どれだけ真剣に自分自身の技術や心と向き合わせられるのか、に集約されるのではないかと感じています。
どれだけ理に適ったことを教えたところで、危機感のないボクサーはそれを無駄にし続けます。これは、僕が僕自身のトレーナーをしていて感じていることです。
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