ボクシングという檻から出る

よもやま話

執着が少しづつ削ぎ落とされる毎に、ボクシングが所謂ボクシングという形をとる必要がないことを感じるようになってきました。

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ボクシングに決まった形はない

流体を流体として扱えるか

パンチは大雑把にフック、アッパー、ストレートだけ。たったこれだけ?こんな分類はボクシングを実践する上で必要ないはず。

中世ヨーロッパの人々がキリスト教という世界観に縛り付けられ続けた結果、人類史的に長い時間、ニュートンやダーウィンが発見した世界が見えなくなりました。

同じように僕を含めたボクサーが、「ボクシング」という世界観に縛り付けられているが故に見えない現実があるはずです。

キリスト教という世界観の外から、この世界を見てみようとする、勇気ある先人がいたからこそ、世界は今の形になっています。
もしかしたら、魔法や超能力という世界観を持つ地球外の惑星はあるのかもしれませんし、その世界は地球を遥かに超えた文明を持っているかもしれません。

アッパー、ストレート、フックという所謂ボクシングの観念の檻が、僕たちボクサーの目を眩ませ、発想を制約しています。

現実を一変させた科学のような、革命的なボクシングの世界観を発見するのはあなたかもしれません。

常に足を引っ張るのは、僕たちが無自覚に生み出してしまう同調圧力です。既述のキリスト教支配を助長し確立させたのも魔女狩りなどの同調圧力。抜け駆け、仲間はずれにはさせないという依存心。

ボクシングにも沢山の同調圧力があります。母指球信仰、膝信仰、ガード信仰…など

合理性を欠いた信仰がこれだけボクシングに溢れているのだから、現代人の社会システムにはどれだけの非合理が潜んでいるのか分かりません。わざわざ同調圧力に付き合うのバカバカしいと思いませんか。

フックやジャブの観念すら疑ってかかるのも面白いですよ。
なぜそれに拘らなければならないのか。
ボクサー全員がこの観念に取り憑かれているのだから、その盲点に気がついたあなたには大きなアドバンテージがもたらされるはず。

ボクシングでやってはいけないとされることをあえてやってみるのも面白いかも。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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